• ポイントキャンペーン

平凡社新書
カビの常識 人間の非常識

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 198p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582851496
  • NDC分類 465.8
  • Cコード C0245

内容説明

プラスチックフィルムに包むから食品にカビが生える、洗いすぎるから体を守る微生物が失われる、薬剤を使うからさらにカビがふえる―。飛行機にもレンズにもカビ。想像を絶するカビの脅威的な力は、実は自然界の絶妙なバランスを崩した人間の驕りがもたらしたもの。不潔、危険、やっかいものとされるカビと、どうつき合っていけばよいのか。

目次

プロローグ(微生物は地球の自然のパイオニア;微生物の持つ環境適応力 ほか)
第1章 カビの常識・人間の非常識(ウンコはくさくも汚くもない;おしっこは無菌の液体 ほか)
第2章 想像を絶する驚異の生命力(アルミニウムを食べるカビ;プラスチックがカビでやられる理由 ほか)
第3章 カビは健康の敵?味方?(食品包装用のラミネートフィルムはカビだらけ;なぜ冷蔵庫のなかはカビの住みかになるのか ほか)
第4章 カビの目線で日本人の暮らしぶりを見ると(健康によくない住まいだからカビが生える;見直したい木造住宅の快適さ ほか)
第5章 微生物とともに健康に生きる(赤ちゃんの元気は微生物の元気;健康は微生物を食べることから ほか)

著者等紹介

井上真由美[イノウエマユミ]
1918年鹿児島県生まれ。北海道大学農学部農芸化学科卒業。同大学大学院、民間会社で微牲物の研究に携わる。防衛庁技術研究所を経て、67年井上微生物災害研究所(現アイビーエル)設立。調査研究、講演、10回に及ぶ国際シンポジウムでの発表などを行う
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タツヤ

22
カビや細菌にも、人間にとってメリットのある部分はある。皮膚や腸内にいる常在細菌の存在が、『悪玉』と言われる細菌たちの増殖を防いでいる。 腸内フローラという言葉で表現されるが、全てはバランスで成り立っている。最近がいるのは腸内だけではないし、『善玉』だけでは成り立たない。

しゅわっち

22
20年前の本だが、知らない真実がたくさん書かれている。こんなに人間の体に対してどうすればよくなるかがわかっているのに研究が進んでいないと思ってしまう。それは、経済を優先させ、健康は二の次というのが現れていると思った。また、虚構で利益を上げている会社などが、真実がばれてもらっては困る実情もあるだろう。これを変える方法はあるのだろうか。また、プラスチックにカビが付くなんて知らなかった。安い材料で利益を上げてる組織に洗脳されるのは、糖質と同じ構造に感じてしまった。自分の清潔を見直すために読むのをおすすめしたい。2021/09/12

トムトム

5
菌やカビなんか、そこら中にいる。いないと思っている方が異常!人工肛門の付近がきれいな色をしていて無菌だったという話が、ロマンチックで好き。自分の体がどんな形になろうとも、可愛がる精神が良いね!2019/09/05

REI

3
「真空はきれい」「抗菌は健康に役立つ」など、誤った情報を正してくれる内容です。カビや細菌をはじめとする微生物があってこそ、私たち人間もこの地球上で安全に暮らせるのだと、改めて認識させられます。カビや細菌を必要以上に怖がったりして、周りから無くしてしまおう、という考え方が、化学物質まみれの現状を引き起こしているのですね。近年ガン患者が増えているのも、そういった間違いが原因かもしれない、と思いました。2015/02/25

masa

3
カビを正しく知る事が大切。カビを敵視するのではなく、共生していくという姿勢が研究者らしいスタイルだなと感じた。ガラスやプラスチックまで腐食させてしまうカビの数々をゴミ処理問題に役立てられるんじゃないかという着眼点が面白かった。2013/09/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/52357
  • ご注意事項