内容説明
オスマン・トルコ帝国末期から一〇〇年近くに及ぶ中東の紛争は、パレスチナを中心にますます激化しつつある。その核となっているイスラムを基軸にした宗教ナショナリズム、そして、対米同時テロまでをも生み出した背景とは何か。中東が歩んできた軌跡、米国とイスラエルの政策の変遷を追いながら絶え間なき紛争の真実をえぐり出し、解決に向けた今後の展望を考える。
目次
序章 中東の紛争―国際テロリズムのルーツ
第1章 パレスチナ―風土と住民
第2章 中東百年紛争―その歴史と構造
第3章 中東和平の時代―九〇年代の構造変容プロセス
第4章 新たなパレスチナ民衆蜂起―独立へのうねり
第5章 中東との対話
第6章 台頭する宗教ナショナリズム
第7章 オサマ・ビン・ラーディン―なぜ米国に宣戦布告したのか
第8章 日本の中東外交と和平評論の検証
著者等紹介
森戸幸次[モリトコウジ]
1950年群馬県生まれ。東京外国語大学卒業。時事通信社ベイルート特派員、エジプトの「アル・アハラム」紙政治戦略研究センター客員研究員などを経て、現在、静岡産業大学教授。国際関係・中東アラブ地域論、紛争史を専攻。アラビア語を駆使して情報を分析、「中東和平プロセス」の崩壊を予想したことで知られる
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