内容説明
尾瀬を守ろうという人びとが起こした日本初の自然保護運動。それを契機に、戦後の復興と高度成長の中で始まった乱開発を押しとどめようとする運動が全国各地に拡がっていった。知床の森から白保のサンゴ礁、川辺川の清流、白神山地のブナ林、そして諌早湾の干潟などにいたるまで、自然を愛する思いをこめたいとなみの軌跡を追いながら、わが国の自然保護の問題点をさぐり、二一世紀における自然とのつきあい方を考える。
目次
第1章 黎明期から環境庁誕生まで(日本における自然保護問題とは;尾瀬で始まった日本の自然保護運動 ほか)
第2章 山と森林の自然保護(白神山地問題とは;林道・山岳道路による奥地林開発の時代 ほか)
第3章 川の自然保護(川辺川を再訪する;川の開発史をたどる ほか)
第4章 海の自然保護
第5章 自然保護の世紀のために(国立公園を考える;自然保護の法律と制度の歴史 ほか)
著者等紹介
石川徹也[イシカワテツヤ]
1963年生まれ。ジャーナリスト。早稲田大学卒業後、88年から東京(中日)新聞記者。「山を考えるジャーナリストの会」代表。山岳専門誌記者も経験し、全国の自然保護問題を取材。現場に踏み込んで社会学的視点から分析するルポを発表してきた
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