内容説明
旅や留学先として静かなブームを呼び、環太平洋のパートナーとして日本との結びつきを強めているオーストラリアとは、どんな国なのでしょうか?英領植民地から連邦政府樹立までの興味つきない歴史、そして江戸後期の日豪接触、北部オーストラリアに遺る日本人の足跡、明治期に来日し活躍したオーストラリアの人々…。滞豪生活十年の作家が、日豪交流秘話とともに物語る絶好のオーストラリア歴史案内。
目次
第1部 オーストラリアの歴史(「未知の大陸」の時代;ベールを脱いだ「未知の南方大陸」―イギリスが領有するまで;流刑植民地として―混乱期を乗り越えた人々;英領自治植民地の時代―新たな植民地の誕生 ほか)
第2部 日豪関係と現代(白豪主義とオーストラリア―日本との係わり;日豪交流の曙時代―種を蒔いた人々;オーストラリアと戦争―不安と危機感から生まれた愛国心;新たなパートナー―太平洋を共有する仲間として)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
法水
2
2000年、シドニーオリンピックの年に出版された一冊。キャプテン・クックの功績によって未知の南方大陸がイギリスに領有され、流刑植民地の時代を経てゴールドラッシュによって発展、1901年に正式に国となるまでが第Ⅰ部。第Ⅱ部は日本で初めてレコードを吹き込んだ落語家ヘンリー・ブラックや漱石に英語を教えたジェームズ・マードックを紹介するとともに、太平洋戦争後、変化していく日豪関係について。ゴールドラッシュが中国人排斥を生み出し、それが白豪主義に結びつき、やがて連邦政府樹立へと繋がる過程が興味深かった。2018/08/02
綿貫 一郎
1
☆☆ オーストラリアが発見されてからどのような歴史を辿ったのかが書いてある。 白人がアポリジニーに対して何をしたのか。本国で追放されたならず者が土地を奪い取ったという話なので基本的にあまり見聞きしたくない話です。 2018/05/29