出版社内容情報
「ハーフ」などの言葉は浸透しているが、現実には一人一人が様々な経験をしている。社会構造やイメージを問い直し、一人一人の声を聞き、人権やメンタルヘルスについて考える。
最初に言いたいのは、もしあなたが何かで悩んでいたり何かの問題に直面しているなら、その原因を自分自身だけに求めて責めるのではなく、社会との関係性の中でとらえ直してほしいということです。
私はある文章の中で、いじめや差別の原因について、「肌の色が原因でいじめられた」、あるいは「ルーツが原因で差別を受けた」という表現があるのを見かけたことがあります。現実に、「ハーフ」と呼ばれる子どもたちがいじめや差別を経験するケースはあります。けれどもそれを、その人自身の「ルーツが原因で」と言ってしまうと、「あなたに海外ルーツがあることが原因」、つまり「海外ルーツがあること自体が問題」で、「それでいじめが発生する」という話になってしまいます。(略)
差別があるのはルーツや肌の色、髪質そのものが原因ではありません。
(「はじめに」より)
本の内容
はじめに
インタビュー 野本らなさん 野本アブルさん
第1章 「ハーフ」の問題は社会の問題なの?
1 社会の問題として考えるってどういうこと?
2 「ハーフ」の日常ってどんな感じ?
インタビュー 川辺ナオミさん/加藤圭介さん/紗さん/入江晃樹アレハンドロさん
第2章 それぞれの経験が複雑ってどういうこと?
インタビュー 鈴倉佳代さん/佐々木リアムさん/カーン ハリーナさん/山内里朱さん
第3章 「ハーフ」のイメージと現実は違うの?
1 「ハーフ」の歴史は日本の歴史なの?
2 「ハーフ」のイメージはどうやってつくられたの?
インタビュー 杉本寛樹さん/清水紗織里さん/朴知佐さん
第4章 「当たり前を問い直す」ってどういうこと?
1 差別ってなんだろう?
2 だれも「偏見」から逃れられないの?
インタビュー あんなさん/バーヌさん/戸田紗季さん/みちみちるさん
第5章 メンタルヘルスについてどう向き合うといいの?
blossom the project 中川ホフマン愛さん
African Youth Meetup 三浦アークさん、大塚エレナさん
心理カウンセラー ラッシュ セリーナ萌さん
インタビュー 齊藤 花ジェニファーさん/田村カエデさん
おわりに /参考にした文献
内容説明
「ハーフ」という言葉はよく使われるけれど実際にはどんな経験をしているのだろう?一人一人の声を聞き多様で複雑な現実を知る。シリーズ第15弾!
目次
第1章 「ハーフ」の問題は社会の問題なの?(社会の問題として考えるってどういうこと?;「ハーフ」の日常ってどんな感じ?)
第2章 それぞれの経験が複雑ってどういうこと?
第3章 「ハーフ」のイメージと現実は違うの?(「ハーフ」の歴史は日本の歴史なの?;「ハーフ」のイメージはどうやってつくられたの?)
第4章 「当たり前を問い直す」ってどういうこと?(差別ってなんだろう?;だれも「偏見」から逃れられないの?)
第5章 メンタルヘルスについてどう向き合うといいの?
著者等紹介
下地ローレンス吉孝[シモジローレンスヨシタカ]
1987年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、立命館大学衣笠総合研究機構・研究員。「ハーフ」や海外ルーツの人々に関して情報発信するウェブサイト「HAFU TALK」を共同運営している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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