内容説明
写真は真相を「偽装」する。そして、人々を惑わせる。満州に始まる国家戦略の過去と現在を追った渾身の検証ドキュメント。
目次
第1章 写真とメディア(横田めぐみさん写真の「合成」は本当か;9・11テロ事件の謎に迫る映像 ほか)
第2章 見えてきた戦争(沖縄;本土の町で)
第3章 戦場とカメラマン(原爆を撮った男たち;没後五十余年、キャパ再考 ほか)
第4章 写真が偽装する戦争(反日感情に火をつけた一枚の写真―あの日、上海南駅で何があったのか;写真による工作機関の素顔 ほか)
第5章 闇の連鎖の彼方に(すべては満州から始まった;増殖するシンクタンクの不気味 ほか)
著者等紹介
新藤健一[シンドウケンイチ]
1943年、東京生まれ。東京写真短期大学(現、東京工芸大学)卒業後、共同通信社入社。ニュースカメラマンとして帝銀事件・平沢貞通被告の獄中写真やダッカでのハイジャック事件など多くのスクープをものにした。写真部次長、編集委員を経て、現在、明星大学情報学部非常勤講師、フォトジャーナリストとして活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
後藤良平
2
図書館の棚で見つけた本。表紙の六本木の米軍ヘリポート、パラパラ見た時に横田めぐみさんの写真にも興味湧き、借りた。9.11やイラク戦争の劇的シーンが出てくる第一章から、第二章では普天間・辺野古・下地島・三沢など日本の米軍基地が。第三章は戦場カメラマン、第四章は中国の偽装写真によって負けた日本、そして最終章は満州から始まった闇の連鎖。辺野古の最初の図面が1966年に作成されていた、米軍の民間軍事請負会社への委託など、驚いた話が満載だった。ベクテル、パシコン、日本工営など知った社名も多く登場。年間No.702021/06/15
トビオ
0
捏造写真については最初の方だけだった。在日米軍基地が減っているようで、強化されている話は興味深かった。普天間は老朽化しているから返還するだけで、辺野古は海軍基地建設も見据えてのものだとは。尖閣問題で米軍への依存度が高まっているが、このままで良いのかという気にもさせられた。2013/10/05