「漱石の美術愛」推理ノート

「漱石の美術愛」推理ノート

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582829273
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

内容説明

探れば探るほど、思いがけない漱石と美術の関係。美術史・図像学の方法を駆使して迫るユニークな謎解きエッセイ。

目次

『夢十夜』の発想源
白馬会と漱石文学のヒロイン
青木繁の失われた素描の影響
漱石から鴎外への問いかけ―『趣味の遺伝』と『文芸の哲学的基礎』
鴎外から漱石への応答―『ヰタ・セクスアリス』と『青年』
『虞美人草』の屏風をめぐって
『それから』における花の図像学と色彩
再び『それから』に漱石の美術的教養を読む
いつ「画工」は「画家」になったか―『草枕』『三四郎』を中心に〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yn1951jp

36
西洋美術への憧れが『夢十夜』の発想源、漱石のヒロインのイメージは、白馬会の画家たちの描いた女性像、華厳の滝に投身した学生へ捧げた『水底の感』は青木繁のデッサン『混沌』からのイメージ、抱一の罌粟図屏風を見て『虞美人草』の死の床が描かれた、『草枕』の温泉での那美の裸体描写が青木繁の『温泉』を描かせた、『明暗』の構図は失楽園(アダムとイヴとリリス)で画家は青木のイメージ、『青鞜』の新しい女たちと漱石のヒロインたちとの共通性。著者の漱石への愛情に充ちた美術的、図像学的推理が、ロマンチストとしての漱石を楽しませる。2016/01/30

遠藤三春

2
漱石作品中に描かれる風景描写や人物たちのモデルを探る。どこまで念頭にいれて作品書いていたんだろう。とりあえず『夢十夜』の第一夜の白百合のモデルがオディロン・ルドンという人の<沼の花、悲しげな人間の花>だったら、やだ怖い2011/09/10

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