平凡社ライブラリー<br> 漫才作者 秋田実

平凡社ライブラリー
漫才作者 秋田実

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582763911
  • NDC分類 779.14
  • Cコード C0374

内容説明

エンタツおよび漫才師たちを通じて知る世界は、工場や労働組合での活動で達することのできなかった「ヴ・ナロード」を秋田に実感させた。…若き日の社会主義運動家、秋田実が、漫才作者となるまでを浮彫りにした力作評伝。

目次

1 「秋田実」以前(「知らん間に」漫才作者;高校時代の二つの顔;新人会 ほか)
2 「漫才作者」の誕生(横山エンタツとの出会い;帰郷―「大阪」の発見;「万歳」から「漫才」へ ほか)
3 戦後の秋田実(「漫才」への復帰;「漫才」とはなにか;漫才と著作権)

著者等紹介

富岡多恵子[トミオカタエコ]
1935年、大阪生まれ。詩人、作家。著書に、『富岡多恵子詩集』(思潮社)、『当世凡人伝』『冥土の家族』(ともに講談社文芸文庫)、『ひべるにあ島紀行』(講談社)、『大阪センチメンタルジャニー』(集英社)、『男流文学論』(共著、ちくま書房)、『中勘助の恋い』(平凡社ライブラリー)、『釈迢空ノート』(岩波書店)、『富岡多恵子集』(全10巻、筑摩書房)など
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感想・レビュー

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koke

4
萬歳から漫才への変遷など面白かった。漫才ってかなり日本において独自性の高い芸だけれど、いまのフォーマットとしては歴史は浅く、不思議な文化だと感じる。エンタツアチャコや秋田實が作り出したモノであったけれどそれは日本の文化においてどれぐらい必然性のあるものだったんだろうか。2021/12/30

OjohmbonX

2
現代の漫才が形成されてきた過程の中で、漫才師ではなく漫才作者として大きな役割を果たした秋田實を、詩人の富岡多恵子が描く本。(富岡は上方お笑い大賞の審査員を務めていて、審査員長が秋田實、という縁がきっかけだという。)東京帝大で左翼活動家だった秋田が、満州事変の起こった年にエンタツと出会い、戦時中も漫才作家として活動していく。戦後は散り散りになっていた漫才師たちをまとめている。それ以前の、粗雑・卑猥・低級というイメージだった漫才が更新されていく。鎌倉時代以降の漫才(萬歳)の歴史も概観していて面白かった。2021/07/29

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