内容説明
ついに1度も原作の日本版が出版されることなく消えていった「ちびくろサンボ」。1899年の初版『ちびくろサンボの物語』の完全紹介と、この絵本史上空前のベストセラーがたどった数奇な運命。各国での論争と対応。そして誤伝に満ちていた原作者ヘレン・バナマンの詳細な伝記と彼女の「絵ごころ」を物語るインドからの絵手紙。「ちびくろサンボ」問題に関心を寄せるすべての人びとに。
目次
初版『ちびくろサンボの物語』
ようやくサンボが素顔を見せた
第1章 東京に死す
第2章 日本で愛されて
第3章 イギリスでは日陰もの扱い
第4章 アメリカでは非難の的に
第5章 スコットランドに生まれて
第6章 物語はインドで書かれた
第7章 パレルの田園詩
第8章 マルコワルでの厄災
第9章 ボンベイでの病い
第10章 マドラスでの昇進
第11章 エディンバラでの晩年