内容説明
歴史意識から哲学・科学・芸術まで史上最大の文化運動の多様な特質を浮彫りにする斯界の泰斗による簡にして要を得た名著。
目次
1 ルネサンスと文化
2 新しい時代という意識
3 古典の発見
4 ギリシア人とルネサンスの起源
5 人文主義とルネサンス―連続か対立か
6 図書館と印刷術の発明
7 新しい教育
8 政治的省察に関する主題と問題―現実の都市と理想の都市
9 批判と宗教的刷新の動機
10 新しい哲学―人間と自然の賞揚
11 新しい科学―人間と世界の認識
12 人文主義文化と国民文学
13 美術―建築、彫刻、絵画
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kthyk
16
「人新生」という時代の変曲点、そのポイントはルネサンス。そこでは芸術のレヴェルでのみ積極的価値を持つ。人間的価値の獲得と理論的価値。苦悩する世界で前代の価値の否定した現実への拮抗という観点、それは現代と全く照応。ルネサンスはベトラルカから始まる。その文化を主導したのは絵画というより母語、ラテン語、ギリシャ語による著作物だった。悲劇的な旧代に変わり新しく生きる価値を模索していたイタリアは同時代の古代回帰とは異なるモティーフが重要。ポイントは彼岸への逃避ではなく、此岸から、過酷な社会・時代を生きる強い意志。2021/01/14
陽香
2
200303232017/04/04
yanapong
0
ルネサンス期の主要人物を網羅した人物紹介的ルネサンス通史。2010/12/21