出版社内容情報
ピーター・カーナバス[ピーターカーナバス]
イラスト/原著
美馬しょうこ[ミマショウコ]
翻訳
内容説明
だれかが悲しんでいるとき、その人のそばに、はい色の動物がいる。まわりをうろついて、何もかも大変にして、どんよりさせちゃうんだ。小学中級から。
著者等紹介
カーナバス,ピーター[カーナバス,ピーター] [Carnavas,Peter]
2008年に絵本、Jessica’s Boxでデビュー。デビュー作は、クイーンズランド州知事文学賞やオーストラリア児童書評議会(CBCA)によるクライントン児童書イラストレーション賞のショートリストにあげられた。本作はクイーンズランド文学賞児童書部門の大賞作品で、各国で翻訳されている
美馬しょうこ[ミマショウコ]
翻訳家。英語やスペイン語圏の児童書の紹介につとめている。やまねこ翻訳クラブ会員。『わたしのすてきなたびする目』(偕成社)で第61回産経児童出版文化賞・翻訳作品賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かもめ通信
15
また1冊、ずっと大切にしたい本に出会えた。 2022/09/24
おはなし会 芽ぶっく
9
【第49回北海道指定読書感想文コンクール】高学年2023/05/13
ナウシカ
5
オリーブのお父さんには、灰色のゾウがいつもくっついている。ママが死んでからずっと。お父さんは、かろうじて仕事に行っているけれど、家の仕事はおじいちゃんまかせだし、私が話しかけてもいつだって上の空。オリーブは、おじいちゃんと協力して、お父さんのゾウを追い払おうと決意する。予想通りの展開かと思いきや、途中で頼りのおじいちゃんに灰色のカメがくっついたりしてびっくり。最後の最後のあの展開は、まったく予測していませんでした。タイプライターやレコードなどなつかしの小道具が出てくるのも、作品に味わいを与えている。2022/10/05
Incisor
3
母さんを失った父さんはずっと悲しみをかかえて生きている。オリーブには、そんな父さんのそばには、はい色のゾウがいるように見える。おじいちゃんはオリーブに楽しいことの見つけ方をおしえてくれる。父さんを笑顔にするため、オリーブは父さんのそばにいるゾウを何とか追い払おうとがんばるのだけど……。オリーブのけなげなとりくみに励まされるように読み進めたら、息をのんだ。自分の心のうちに視点が広がり、思いがけない気づきがあった。そして自分の心をも抱きしめることができた。2023/05/30
nekopon
3
重苦しく父さんにつきまとうゾウ。どうやったら追い払えるのかと考えるオリーブ。やさしいおじいちゃん、何でも話せる友だち、そして犬のフレディの存在が救い。結末は意外でした。「灰色のもの」は誰にでも現れる可能性がある。フレディはやっぱりFriendだったんですね。2022/11/16