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罪なき子

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  • サイズ B6判/ページ数 278p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784575241020
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

凄惨な通り魔殺傷事件が起こった。青年が次々と人を襲い、男女二名を殺し、ほか二名を傷つけた。青年は死刑囚の息子で、加害者家族への嫌がらせのため、生きる希望を失い犯行に及んだと供述している。青年の心の闇に興味を抱いた水木弁護士は弁護を買って出たのだった……。

小杉健治[コスギ ケンジ]
著・文・その他

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モルク

120
父親が死刑囚だった片瀬は、美術館で通り魔事件をおこし二人を死亡させる。理由は「死刑になって死にたい」。そしてその弁護にあたる水木。死刑囚の息子であるということは、名を変え住居を移動してもネットで追い回され晒される。何をしてもそのたがははずれない、息子のみならず、親戚そして被害者さえも晒される現実がある。片瀬の真実を見つめようとする水木の姿に感銘を受けた。非常に重いテーマである。2019/06/25

とろこ

84
父親は死刑囚で、刑を執行された。その息子・片瀬は、様々な差別を受け、偏見も持たれ、幼い頃から地獄の日々を送ってきた。そして自らも、「死刑になりたかったから」と無差別殺人を犯す。その弁護に当たることになった水木弁護士。片瀬の本音を探る内に、事件の背後には、何か別のものがあるのでは、と気付く。何らかの事件が起きれば、そこには加害者と被害者という立場が生じる。被害者の心情を慮れば犯人には制裁を、と思う。しかし、加害者の家族はどこまで責められねばならないのだろう。重いテーマながら、さらりと読める。2018/08/26

ゆみねこ

80
「死刑になりたくて人を殺した」、28歳のその男は死刑囚の息子だった。男の心の闇に興味を抱いた水木弁護士は、自ら弁護役を買って出る。「罪なき子」、タイトルが心に残ります。水木弁護士のような弁護人がもっと増えてくれたら、と思いながらの読了。2018/10/10

Tsuyoshi

73
水木弁護士シリーズ。元死刑囚の子供である男が起こした美術館での通り魔殺人事件を担当することになった水木。加害者家族として受けてきた世間の非難から今後も逃れられない以上、社会的に抹殺された形をとるべく死刑を望む男。その真意に疑念を抱いた弁護士が真相を追求する展開だった。無差別殺人、被害者家族の無念さ、加害者家族の人権問題いずれもこれといった答えがでない重いテーマだけに考えさせられる作品であった。2018/07/14

nana

67
死刑囚の子ということで虐げられてきた人が、死刑囚になるために、2人の人を殺害。よく意味が分からない。色々矛盾している気がする。自分が辛い思いをしたとしても無関係な人を殺害するのは勝手すぎるような。モヤモヤしたまま読了。2018/10/01

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