出版社内容情報
大坂の陣から400年――「最後の戦国武将」と称すべき真田幸村と後藤又兵衛の熱き生き様を、新解釈で勇壮に描いた本格歴史小説。
【著者紹介】
作家
内容説明
五十男にして若殿と呼ばれる幸村、遊女屋で用心棒ぐらしする又兵衛。不遇の軍略家二人が、大坂城に入った。又兵衛が警戒する真田家の謎のスナイパー、幸村の脳裏に蘇る長篠の記憶、突如現われた亡父・昌幸と瓜二つの老人、そして決戦前夜の二人の秘策…。戦いの行方はいかに?全く先の読めぬ大坂の陣を展開させつつ、戦国最後の戦いに賭けた男たちの熱き魂を描いた力作長編。
著者等紹介
高橋直樹[タカハシナオキ]
1960年、東京都生まれ。國學院大学文学部卒。92年「尼子悲話」で第72回オール讀物新人賞を受賞。95年「異形の寵児」で第114回直木賞候補。97年『鎌倉擾乱』で第5回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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maito/まいと
12
この二人、司馬作品でイメージが作られちゃった気がするなあ。知将・幸村と豪傑・又兵衛で、意見が食い違い対立し、連携が出来ずに散っていく。が、本作ではどこか相通じるところがあるところを描いており、負けの美学を堪能することが出来る。2015/01/22
星落秋風五丈原
10
2016年大河の主役である真田幸村と2014年大河の脇役(にしては何だあの大阪夏の陣での扱いは!)後藤又兵衛。敗色濃い豊臣方で、唯一気炎を吐いた武士二人の邂逅。二人ともいやになるほど自信家で、そして潔く散っていく。敗者の美学。真田太平記では一枚岩のように思われた昌幸・幸村親子だが、本編では幸村はコンプレックスを抱いていたように描かれている。2014/12/26
ナオ
0
人物描写が暗い作家さんという印象なんだけど、これはそうでもなかった。…ので前半まで。2018/08/31