内容説明
なぜ当時の国民は太平洋戦争を支持したのか?この根本的な疑問に答えるために、本書では、戦前戦中のラジオ放送にかかわった五人の人物を取り上げる。労働=修行の思想を説いた高嶋米峰と、それを引き継いだ友松圓諦、受信機の普及に情熱を燃やした松下幸之助、「大東亜共栄圏」を広めた松岡洋右、玉音放送の真の仕掛け人・下村宏。これまで見過ごされていた「声の文化」の歴史的影響力を真正面から検証する。昭和天皇の「終戦の御聖断」の内幕も新資料から明らかに。当時世界最強のマスメディアの功罪。
目次
序章 世界最強のマスメディア・日本のラジオ
第1章 「超絶」の演説家高嶋米峰
第2章 時代の寵児友松圓諦
第3章 熱意の商人松下幸之助
第4章 希代のラジオ扇動家松岡洋右
第5章 玉音放送の仕掛け人下村宏
終章 昭和初期ラジオの功と罪
著者等紹介
坂本慎一[サカモトシンイチ]
1971年福岡県生まれ。獨協大学外国語学部ドイツ語学科卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了、大阪市立大学大学院経済学研究科後期博士課程修了。博士(経済学)。専門は日本経済思想史。慶應義塾大学図書館非常勤研究調査員を経て、現在、PHP総合研究所主任研究員。明治・大正期の新仏教運動や昭和初期の真理運動と、松下幸之助の思想との関連を調査。ラジオによって広められた「声」の思想史という観点と、仏教経済思想という新しい枠組みによって独自のアプローチを試みている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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tolucky1962
カルバンク