出版社内容情報
「この店は私たちが守り抜く!」。27歳の新婚書店員と、40歳の女性店長が閉店の危機に立ち向かう。元気が湧いてくる傑作お仕事小説。
【著者紹介】
作家
内容説明
吉祥寺にある書店のアラフォー副店長理子は、はねっかえりの部下亜紀の扱いに手を焼いていた。協調性がなく、恋愛も自由奔放。仕事でも好き勝手な提案ばかり。一方の亜紀も、ダメ出しばかりする「頭の固い上司」の理子に猛反発。そんなある日、店にとんでもない危機が…。書店を舞台とした人間ドラマを軽妙に描くお仕事エンタテインメント。本好き、書店好き必読。
著者等紹介
碧野圭[アオノケイ]
愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年、『辞めない理由』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
再び読書
653
期待していなかったが大正解、かなり面白く一気読みでした。最初は全く合わなかった理子と亜紀が最後同志の様に協力し、問題を解決する様は清々しい。池井戸小説ではないが、すっきり感がたまりません。でも「書店ガール」より「ブックストア・ウォーズ」の方が内容にあっている小説だと思います。しかし、この中に出てくる男の器量のなさに幻滅します。男前の主人公に痛快さを感じるも、皮肉にも今の世相の様に感じられます。続きも当然追いかけます。2015/04/04
morinokazedayori
651
★★★★女子女子した足の引っ張りあいからスタートするが、志を同じくするものが諍いを乗り越え手を取り合い、アイデアを形にして結果を出していく。頑張っていれば誰かが見ていて、人が集まり、より自分らしく生きられる。というメッセージを感じ、元気をもらった。出版業界の舞台裏も垣間見え、興味深い。2015/11/22
ミカママ
624
読メで人気で気になっていたこちら。予想以上の楽しさだった。女性同士のマウントの取り合い、どうなることかと思ったが、本へのそして書店への想いは理子も亜紀も同じ。彼女らと肩を並べて書棚を整理しているような気分になれた。ついついブクオ〇やアマゾ〇に目が向く今日この頃だったが、改めて今後も地元の書店で新刊を購入していこう、と誓いをくれた作品。読書家必読書。2024/02/06
ちょこまーぶる
585
とても面白くて時間があれば一気読みをしたかった一冊でした。大手チェーン店の経営上の問題や店の人間関係の問題を題材として、その従業員たちの社会人としての成長も追うことができ、閉店を余儀なくされた従業員の今後を妄想させてくれました。また、書店の販売や仕入れの方法や販促の苦悩なども知ることができて、得をした気分にもなりました。そして、理子が子どもの頃から通っていた小さな本屋の店主の言葉に本を売る商売をしている人の哲学をも感じ取れました。また、一人他の発表作が気になる作家さんが増えました。2015/01/01
kishikan
585
簡単に言えば、女性のお仕事小説なんだけど、それを書店経営の難しさという形で、本好きの心をくすぐるのが、碧野さんの鋭さ。前半は、女性達の権力闘争というか愛のもつれというのか、泥仕合風のストーリにちょっと飽きがきそうになるけど。後半、本屋さんの経営立て直しのために、アルバイト、契約社員も含め、全員一丸となって取り組む姿に、ちょっと感激!作家そして出版社と書店との関係など、いろんなことも知ることができますよ。僕としては、ミステリ要素もある成風堂シリーズに軍配を上げるけど、これも面白い。次作以降、大いに期待!2013/09/16