出版社内容情報
楽しいエッセイとイラストのミニ動物図鑑。
すぐその辺にあるネズミやモグラの死体には動物の生態の秘密がたくさん詰まっている。楽しいイラストとエッセイで綴る自然観察の魅力。
かつては博物学と呼ばれ、ダーウィン時代のヨーロッパや文明開化後の日本で隆盛を誇った形態学・分類学。しかし現在、特に日本でこれらの学問は流行らなくなり、「死んだ物を研究するから死物学」という蔑称まであるという。しかし、観察・分類し、仮説や推理を働かせてその生態を探る「死物学」にこそ、生物研究の醍醐味があると著者。
▼著者は、高松に住み、モグラやネズミ、イタチなど身近な動物の事故死体などを拾って解剖し、その標本をつくることを中心に、フリーで動物の野外調査を続けている。本書では、図鑑にも載っていないマニアならではのイタチの見分け方や、タヌキやモグラのペニスの恐るべき秘密等、日々の観察の記録をエッセイと挿絵で綴っている。ウィットに富んだ文章と精緻な中に可愛さのあるイラストからは、著者の生き物に対する愛情と、自然や動物との生身の触れ合いを取り戻そうというメッセージが伝わってくる。養老孟司氏も推薦の一冊。
●第1章 死物学ことはじめ
●第2章 哺乳類を「観察」する
●第3章 大きなイタチと小さなイタチ
●第4章 「かたち」が意味するもの
●第5章 識別する目
●第6章 恐るべきペニス
●第7章 体の中身
●第8章 そこに死体があるわけ
内容説明
生き物の形を調べ、分類し、その行動や生態をよみとく形態学・分類学。かつて日本でも栄華を誇ったこれらの学問は、いまや「生物学の遺物」「死んだ物(標本)を研究するから死物学」とまで陰口をたたかれるようになった。けれど、動物の死体に出くわすことは、ぼくらの平凡な日常のちょっとした異常事態、ドキドキする出来事だ。マニアならではのイタチの見分け方、タヌキやモグラのペニスの恐るべき秘密etc.ぼくらの好奇心を刺激してやまない「死物学の世界」を一緒に探検しよう。
目次
第1章 死物学ことはじめ
第2章 哺乳類を「観察」する
第3章 大きなイタチと小さなイタチ
第4章 「かたち」が意味するもの
第5章 識別する目
第6章 恐るべきペニス
第7章 体の中身
第8章 そこに死体があるわけ
著者等紹介
川口敏[カワグチサトシ]
1968年生まれ。香川大学教育学研究科修士課程修了。教育学修士。現在、モグラの捕獲やワシタカ類の調査(環境アセスメントの仕事)で各地を転々としている
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