内容説明
でんせつの「まっくろ岩」をたんけんしたいと、ないしょでママのふねにのりこんだエリン。ふねにふりおとされ、うみにおちてしまいます。うみからそっとすくいあげ、たすけてくれたのは、なんとおそろしいかいぶつだときいていた「まっくろ岩」でした。「まっくろ岩」のしょうたいとは?!信じるもののために立ち上がる勇気、そして自然とのやさしい関係。イギリスで大注目の若手作家が描く現代のおとぎ話です。
著者等紹介
トッド=スタントン,ジョー[トッドスタントン,ジョー] [Todd‐Stanton,Joe]
イギリスの児童文学作家、イラストレーター。ブライトン生まれ。西イングランド大学ブリストル校で、イラストレーションを学ぶ。イギリスで今、最も勢いのある若手作家のひとり。『エリンとまっくろ岩のひみつ』The Secret of Black Rockで、2018年のケイト・グリーナウェイ賞にノミネート、同年のウォーターストーンズ児童書賞(絵本部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
29
まっくろ岩は、魚たちとともに生きている、海の象徴のような存在です。 岩なのに動き回る、船がぶつかって遭難してしまう、何よりもまっくろ岩は生きているのです。 大人たちはその岩を破壊しようとしましたが、岩に助けられ、岩の秘密を知ったエリンは、それを阻止しようとします。 自然との共存を考える絵本です。 何より、スタントンはそれをやさしくファンタスティックに、描いていました。2021/10/20
みよちゃん
23
まっくろ岩が優しく表情もいい。エリンが勇敢に立ち向かう姿もいい。絵が懐かしい雰囲気で、忘れている絵本に思えて、今も悩ましい。2021/11/06
ツキノ
22
2021年7月発行。イギリスで大注目の若手作家による作品。想定外の設定はエリンのママが漁師ということ、そしてまっくろ岩がなんと…!エリンが海に落ちていく様子、海の生物たちの描き方がいい。最後にほっとする。(E235)2021/09/21
Cinejazz
19
ある港町の傍に住む<少女エリンと愛犬アーチ->は、海に出たくてたまらない日々をおくっている。でも、ママや漁師の人達からダメと言われている。海に出ると、世にも危険な〝まっくろ岩 〟がでるからと。 「岩なのに動き廻るんじゃ。船が木っ端微塵にされちまう!」「山のように大きくて、鋸みたいに鋭いの!」・・・港町に伝わる〝BLACK ROCK〟の秘密に挑戦しようと、ママの操る漁船に忍び込んだ<少女エリンと愛犬アーチ->だったが・・・。素晴らしい色彩のイラストでアニメチックに描かれた、大人も酔い痴れる物語絵本。 2022/10/03
おはなし会 芽ぶっく
18
「岩なのに動き回る」「船が木っ端みじんにされてしまう」「山のように大きく、ノコギリみたいにするどい」という港町に伝わるまっくろ岩の伝説。その町に住むエリンは海に出たくてたまらないけれど、その伝説のせいでママ(漁師らしい)にダメと言われてしまう。こっそりママの船に忍び込んでも見つかってしまうのに、ある日成功してあろうことか海に投げ出されれしまい…。2021/11/18