出版社内容情報
沖田 瑞穂[オキタミズホ]
著・文・その他
内容説明
今昔物語集、白雪姫のこびとの家、屋敷神、マハーバーラタの血族、天空の城ラピュタ、奇子…神話や昔話から現代のフィクションまで家をめぐる恐怖が表すものは何なのか、神話学から読み解く。
目次
序章 怪異が出現する家
第1章 異界の家―母胎と富
第2章 生まれなおす家―娘から女へ、少年から英雄へ
第3章 呑みこむ家
第4章 閉じこめられる―閉鎖空間としての家
第5章 「イエ」の継続と断絶
終章 家は生きている
著者等紹介
沖田瑞穂[オキタミズホ]
兵庫県生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程修了。博士(日本語日本文学)。神話学研究所を主宰。専門はインド神話、比較神話(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ネギっ子gen
51
【人はどうしても家に住まねばならない。眠り、食事をして、出かけて行って、そして帰って来る。怖い家になるかどうかは、住む人間次第だ――あなたの家は、生きている】 世界の神話や昔話などの伝承や、現代のフィクション作品には、家を題材にしたものや家の怪異を描くものが多い。現代人にとって、家とは何なのか。安住の場所か。怪異が同居する恐ろしいものか。男にとっての家。女にとっての家――。「家」の持つ多様な意味を、神話から現代までの物語を題材に、神話学研究所を主宰する著者が考察した書。『怖い女』に続く、怪異の神話学。⇒2022/11/16
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
44
家に纏わる世界の神話や昔話などの伝承、フィクション作品より、家とは何かを捉えたもの。家を題材にした作品はいっぱいあるが、掘り下げると恐ろしく感じる事も多い。家は住む人次第、家は生きているという作者のあとがきが印象に残った。2023/01/02
ばんだねいっぺい
24
うーーーん。家と神話と。2023/06/15
のりすけ
18
『怖い家』と聞いて真っ先に浮かぶのは佐伯家です。伽椰子さんが入ってるのは良いけど客寄せパンダみたいな扱いにむせび泣く。2023/02/24
うずら
10
この本を読んでいる間、悪夢にうなされた日が何度かあった。 きっと自分の深層心理に刺さる内容だったからだ。 空き家になった実家に行くと心身ともに疲弊するのはこういうことなのかと腑に落ちた。 日頃昔話や童話に接することの多いのだが、 赤ずきんが狼と 白雪姫が小人と 性的な関係を持っていた⁈ 子どもの肉を食膳に供する⁈ 夫への復讐のために自分の生んだ男子を殺害する⁈ どのエピソードもとても興味深かった。2022/12/11