ミステリー・リーグ
風精(ゼフィルス)の棲む場所

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  • サイズ B6判/ページ数 247p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784562034222
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

浅間寺竜之介はサスケとともに、京都北山をさらに分け入った“地図にない村”へやって来た。村で行なわれる奉納の舞をぜひ見て欲しいということだった。舞手はすべて若い女性で、祭りの前日に、近親を集めて最後の稽古舞が披露された。悲劇は舞の終幕とともに始まった。舞手のひとりが、衆人環視の下、しかもわずかな時間の隙に、刃物で胸を一突きにされて殺されたのだ。「どう考えても犯人がいないんです」竜之介はやがて、ある可能性に気付くが…。美しくも切ない痛み、「消えた乙女の伝説」、そしてゼフィルスの棲む場所とは…。狂おしいほどの哀惜を封じ込めた本格長編ミステリ。

著者等紹介

柴田よしき[シバタヨシキ]
1959年東京生まれ。青山学院大学を卒業後、95年に『RIKO 女神の永遠』(角川文庫)で第15回横溝正史賞を受賞。ハードボイルドから本格ミステリ、SF、伝奇、ホラーにいたるまで、幅広い作風が支持されている
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さっこ

63
猫探偵シリーズのスピンオフ。正太郎の前の飼い主、竜之介先生が主人公。シリーズとは一線を画した内容です。地図にない村に誘われてやってきた竜之介。若い女性ばかりを舞手とした奉納の舞で殺人事件が起きる。閉鎖した村で、未来を閉ざされた少年少女。未来の自分を諦めた哀切がとても悲しい。過去しかない村で未来にあこがれる若者に起きた悲しいお話でした。2020/10/21

kei@名古屋

12
エピローグは嫌いではないけど。こういうオチにしちゃうとなぁ。モヤモヤしてしまう。2014/06/18

Yuki

9
正太郎シリーズに出てきた浅間寺先生がメインの作品。設定やトリックについてはそんなに驚くものはなかったけれど、浅間寺先生は魅力的ですね。ラストのオチは、ん?となりましたが、さらっと読むにはいいかなと思います。2018/09/11

星落秋風五丈原

9
「桜さがし」に登場した浅間寺竜之介が再登場。桜さがし」に登場した浅間寺竜之介が再登場。浅間寺はサスケと共に京都北山をさらに分け入った地図にない村にやって来た。村で行われる奉納の舞をぜひ見て欲しいということだった。舞手は全て若い女性で、祭の前日に近親を集めて最後の稽古舞が披露された。悲劇は舞の終幕と共に始まった。舞手の一人が衆人監視の中しかもわずかな時間の隙に、刃物で胸を一突きされて殺されたのだ。「どう考えても犯人がいないんです。」竜之介はやがてある可能性に気付く。美しくも切ない痛み2001/09/15

はな

8
猫探偵正太郎シリーズの浅間寺先生が主人公のスピンオフ的な作品。愛犬サスケも出てくるけど今回はいつもの関西弁のおしゃべりはなし。祭りにて行われる舞を見るため地図にない村へ行き、祭り前日に舞手のひとりの少女が殺される。悲しく幻想的な雰囲気が、おっとり優しい浅間寺先生にぴったりで良かったです。2017/05/22

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