出版社内容情報
ホメロスの叙事詩、ガウチョの古典的歌物語、『千夜一夜』の綺譚などを変容させ、一種の迷宮物語の世界に織り上げたボルヘスの最高傑作。寓意と象徴にみちたこれらの物語は、同時に、フィクションに対する根源的な批評をうちにひそめた《メタフィクション》の先駆的な作品となっている。
内容説明
永遠の生命を求めて砂漠の中の不死の人々の都にたどりついた古代ローマの将軍の怪奇な運命…ギリシア・ローマ・バビロニア、現代ドイツ、アルゼンチンなど時間と空間のさまざまな迷宮の中に人間の不条理な生を描くボルヘスの傑作短篇集。