出版社内容情報
アフリカの中のアジアと呼ばれるマダガスカル、ゴンドワナ大陸の末裔であるこの特異な島国と日本との関係は次第に親密化している。若き日にこの地で多角的な実地調査を行なったアフリカ研究の第一人者が自然、地理、歴史、文化、経済、観光について総合的に解説したマダガスカルの格好の手引書。
内容説明
第1章 大きな島;第2章 祖先たちの時代;第3章 現代に至るまで;第4章 マダガスカル人;第5章 社会制度と文化;第6章 産物;第7章 経済;第8章 マダガスカルの旅の味わい
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
3
マダガスカルについて、地誌、民族、歴史、経済など情報が古い(1970年代前半まで)が、この国に関しては日本ではなかなか網羅的な本がないので貴重。著者のデシャンは、元々戦前のフランス植民地での勤務が長い行政官出身で、マダガスカルでの勤務経験もある。島国ということもあり、多民族国家なのに言語的にはマダガスカル語にほぼ統一されているという珍しい社会形態。又、政府が公認する「部族(現在は民族)」は18あるが、これの認定というのが複雑で、民族という概念の良くも悪くも人間の都合に左右される融通無碍さがあるのがわかる。2022/09/10