内容説明
教職を退き、当時生まれつつあったリゾート地を経巡り、ひたすら旅行者として生き抜いた日々は、ニーチェの著作活動の中で、もっとも多産な10年間だった。以後、舞踏のようなアフォリズムのスタイルを生んだ「移動し歩行する思想」のノマディスムを本書は解明する。
目次
第1章 ドイツ帝国からの逃走(ニーチェはドイツ人か;治療としての亡命 ほか)
第2章 リゾートのノマド(リゾートへの列車;リゾートの身体 ほか)
第3章 足の思想(マイナー文学;足で書く ほか)
第4章 ニーチェを探して(ジェノヴァ;ヴェネツィア ほか)
第5章 新しい健康へ(大いなる健康;病者の光学 ほか)
著者等紹介
岡村民夫[オカムラタミオ]
1961年生まれ。法政大学教授。表象文化論
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