出版社内容情報
農業を経済合理性に従う「産業」として割り切る風潮に対し、「文化としての農業」の視点に立つ斬新な白書。農の立場から現代産業化社会の農業・食生活・身体・教育の破壊を透視する。
内容説明
お上による『農業白書』が国家の農業ビジョンに沿って農業の現状を分析するものであるのに対して、一在野団体であるわれわれの『農業白書』は、われわれが活動の中で接する一般農家の心情を出発点としてまとめられた。したがって、この『農業白書』は産業としての農業に範囲を限ることなく、暮らしの中に現われる農業の問題を土台に、食生活、医療、思想(教育)の問題全般についてふれている。というのは、これら食生活、医療、教育が農業と共通する問題をはらんでいるように思われるからである。
目次
〈農―食〉の歪みはどのように進行したか
暮らしの何が問い直されたか
家産論で経済合理主義・科学主義を克服する
昭和50年代の〈農〉と今後の課題
昭和50年代の〈食〉と今後の課題
昭和50年代の〈医〉と今後の課題
昭和50年代の〈想〉と今後の課題
暮らしの側から経済を展望する
絶対平和と地域の自立