目次
第1章 序論
第2章 成長と減衰
第3章 変数分離形微分方程式
第4章 線型1階微分方程式
第5章 線型2階微分方程式
第6章 非線型2階微分方程式
第7章 微分方程式系
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kochi
16
変化するもの、例えばロケットや惑星の位置、電気ヒータ加熱による温度変化のような物理学の対象になるものでも、人口増減、広告の効果、軍拡競争などの社会的なものでも、変化を数値で表し、さらに、数式で表すことができる。この数式(数学モデル)を考えるときに威力を発揮するのが、微分方程式。数学でやった微分とか積分は、実は、微分方程式を解くための手段であるとも考えられる。その微分方程式がいろいろな課題に対して適用された例を、数学モデルを作るという観点で、これでもかと並べて、何となく慣らしてしまうという恐ろしい本(笑)2019/12/24
HoneyBear
10
昔読んだ懐かしい本。紹介されている現実の物理現象や社会現象のモデル化の仕方は凄く面白くて、中学生くらいでも微分方程式をどんどん学びたくなると思う。微分方程式に慣れてくると、物理、生物、政治、経済など色んな分野に使いたくなってくる。戦略・軍事も重要な応用分野だ。何でも数理モデルで解けると思い込むのは危険だけど、モデルの限界を知るためにはモデルの仮定をを深く理解しなければ。受験対策などで「解く」訓練ばかりを繰り返して、モデル・ビルディングの訓練を受けたり授けたりする機会が少ないのが残念。良いきっかけになる本。2016/04/18
ちぃ
7
ロトカ=ボルテラの方程式の記載あり。2023/05/11
鮭
6
日本の教育ではなぜ微分方程式の解き方を教えても、微分方程式の立て方は教えないのだろう?後者の方がよっぽど重要なのに。放射性同位体を用いた年代推定、個体群の変動、マーケティングが経済に及ぼす影響など、常微分方程式を用いたモデル作りの基礎と応用がこれ一冊で固められる。論理の飛躍もないし、数学3を履修したことがあればついて行けるはず。微分方程式がなぜ現代科学の根幹といわれるのかよくわかります。2012/04/20
ちぃ
5
原著が刊行されるその数十年前には日常的に数学知識を用いていたのは物理学者や工学者ぐらいだったらしい。2022/12/31