統計学を拓いた異才たち―経験則から科学へ進展した一世紀

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  • サイズ B6判/ページ数 437p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532351946
  • NDC分類 350.12
  • Cコード C3033

内容説明

百年に一度の大洪水が起きる確率は?喫煙とがんの因果関係は?ピアソン、フィッシャーの二大巨頭を中心に華々しく繰り広げられる才人たちの知恵比べを、多くのエピソードとともに綴るおもしろ統計学史。

目次

紅茶の違いのわかる婦人
歪んだ分布
かの親愛なるゴセット氏
厩肥の山を調べ上げる
「収量変動の研究」
「百年に一度の洪水」
フィッシャーの勝利
死に至る分量
ベル型曲線
当てはまりのよさを検定すること〔ほか〕

著者等紹介

サルツブルグ,デイヴィッド[サルツブルグ,デイヴィッド][Salsburg,David S.]
1931年生まれ。1966年コネチカット大学統計学科博士課程修了(Ph.D.in Statistics)。1968年米ファイザー社(Pfizer)に就職、同社中央研究所上級研究員を経て1994年同社退職。現在、統計コンサルタント

竹内惠行[タケウチヨシユキ]
1962年生まれ。1986年横浜国立大学大学院経済学研究科修士課程修了(経済学修士)。1989年東京大学大学院経済学研究科統計学専攻第二種博士課程単位取得退学。福島大学経済学部助教授を経て、大阪大学大学院経済学研究科助教授

熊谷悦生[クマガイエツオ]
1965年生まれ。1992年大阪大学大学院基礎工学研究科修士課程修了(工学修士)。1995年大阪大学大学院基礎工学研究科博士課程単位取得退学。1997年博士(理学)(大阪大学)。大阪大学大学院基礎工学研究科専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まろにしも

9
統計学に潜む魔物のような(実態がつかめないが不気味な)魅力の正体のようなものを、少し垣間見ることが出来た(気になった)。実際に確率論的アプローチは、決定論的アプローチに取って替わって量子力学に多大な貢献を果たしているし、情報技術の進展と相まって機械学習が猛威を振るっているのも統計学のパワーによる。しかし、確率論的主張と論理的主張は相いれないというのは、AI化する現代において示唆に富む指摘だと感じた。2020/02/09

Schuhschnabel

5
決定論的な世界観から確率論的な世界観への転換をもたらしたカール・ピアソンを始まりとして、20世紀の統計学の発展を担った人物の業績を概観しながら、現代の統計学で忘れ去られている(もしくは隠蔽されている)哲学的な問いまで掘り下げていく良書。以前からフィッシャーを頻度論に分類することに違和感を抱いていたが、本書を読んだ限りでは、その疑問はそれなりに的を射たものであることがわかった。部外者からすると、統計学は十分抽象的だと思うが、数学という枠の中では応用分野とされ、ある時期までは軽蔑されていたことに驚いた。2019/12/06

Megumi

3
統計を少し勉強しただけだけど、とても興味を持って読めた。統計学が現実社会のニーズに応えてどう発展していったか、小話的な面白さもある。なんで数学を勉強しなきゃいけないのかと自問していた高校生の時の私にこの本を教えてあげたいくらい。2024/02/05

lilysX

2
統計学史から知る、統計学的思考の軌跡。ただしなにも知らない初心者向けではない2014/01/20

紅茶

2
統計学の始まりから現代までを人物を中心にわかりやすい具体例を用いて話が展開されていて、面白く読み進められた。最後の章は現代に追いついたためか、内容が急に子細な表現になり分かり辛くなったのが残念。この本を読んでから統計学の教科書を広げると、親しみが増したように感じた。2013/04/06

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