働き方の男女不平等―理論と実証分析

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働き方の男女不平等―理論と実証分析

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  • サイズ A5判/ページ数 269p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784532134716
  • NDC分類 366.38
  • Cコード C3034

出版社内容情報

女性の高学歴化が進み、女性活躍推進の取り組みが本格化しても、日本で男女格差が縮まらないのはなぜか?真因を最新分析手法で解明。

内容説明

ルービンの因果推論モデルなど最新の分析モデルを駆使。男女の所得や管理職割合の格差、職業分離の実態、WLB推進の効果、統計的差別の不合理性などを分析。

目次

第1章 女性活躍推進の遅れと日本的雇用制度―理論的オーバービューと本書の目的
第2章 ホワイトカラー正社員の管理職割合における男女格差の決定要因
第3章 男女の職業分離の要因と結果―見過ごされてきた男女平等への障害
第4章 ホワイトカラー正社員の男女の所得格差―格差を生む約80%の要因とメカニズムの解明
第5章 企業のワークライフバランス推進と限定正社員制度が男女賃金格差に与える影響
第6章 女性の活躍推進と労働生産性―どのような企業施策がなぜ効果を生むのか
第7章 統計的差別と間接差別―インセンティブ問題再訪
第8章 男女の不平等とその不合理性―分析結果の意味すること

著者等紹介

山口一男[ヤマグチカズオ]
RIETI(経済産業研究所)客員研究員/シカゴ大学ラルフ・ルイス記念特別社会学教授。1971年東京大学理学部卒業後、総理府勤務(1971‐1978年)、シカゴ大学社会学博士号取得(1981年)、コロンビア大学公共衛生大学院助教授(1983‐1985年)、カリフォルニア大学ロサンジェルス校社会学部助教授及び准教授(1985‐1991年)を経て1991年よりシカゴ大学教授。2003年よりRIETI客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

香菜子(かなこ・Kanako)

15
働き方の男女不平等 理論と実証分析。山口一男先生の著書。学歴や能力が同じ程度でも、男性と比べて女性の待遇が悪いのが日本社会。他の先進国比べても、日本は働き方の男女不平等の顕著。少子高齢化社会を迎えている以上、女性に気持ちよく活躍してもらえる社会制度が必須なのに、それがなかなか実現していない。働き方の男女不平等が解消されない限り、日本の将来は暗い。2018/07/12

jjm

13
分析結果は分析結果として正しいと思うが、筆者も自ら述べているようにその結果が何を意味しているかは、演繹的な数理的ロジックと異なり曖昧さや筆者の主観が入っている。著者の経歴を見ると一般企業の勤務経験がないようなので、分析の深掘りが足りないように感じた。例えば「勤続年数が同じでも男女で管理職昇進機会が著しく異なる」というのは事実であると思う一方で、企業が収支を見通し易い相対評価を採用している弊害も多分にあるはずなのに、それには触れられていない。出産等でブランクのできる女性との比較がフェアではないというのはある2023/04/20

Mc6ρ助

8
『〔ハートのクイーン〕女性雇用者たちがおる。彼女たちは離職の罰をうけて、賃金をカットされておる。・・そして勿論離職は最後にやってくるのじゃ。〔アリス〕でも、もし彼女たちが離職をしないなら ?〔クイーン〕それは一層良いことじゃ。〔アリス〕・・けど、彼女たちが罰せられるのは一層よいこととはいえないわ。・・〔クイーン〕・・その罰に値することを、もししないならば、 それはなおさら、・・良いことなのじゃー。(p234)』「1億総活躍社会」ではダメなのは、経産省の賢い人達は知っているに違いない。書いた文書が行方不明?2018/04/08

ばぶでん

6
最初と最後の要約部分だけの読書だが備忘として:日本では正規・非正規雇用の賃金格差が大きく、女性は後者の割合が大きく、更に正規の専門職の中でも賃金水準の高い医師、法律家、大学教員等の女性割合は低く、教員、保母、介護等の賃金水準の低い職種に就くことが多い。日本企業の女性管理職割合は先進国の中でも圧倒的に低いが、学歴・能力差では説明でぎず、無限定の長時間(低生産性)の労働に対応できないことに拠る。女性は辞めがちという統計格差が企業の女性への人的投資を躊躇させ、それが女性のモラル低下を招く悪循環も存在する。2017/08/17

まやちゃん

3
とても理論的に書かれていて素晴らしかった。男女不平等の不合理性をここまで理論的に書けるなんて。凄すぎる。2019/10/29

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