資本制度の会計問題―商法・会社法に関連して

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  • サイズ A5判/ページ数 248p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784502266003
  • NDC分類 336.94
  • Cコード C3034

内容説明

本書は、貸借対照表の資本(純資産)の部に関する資本会計研究の集成である。戦前の商法から近年の会社法まで、資本制度の変遷と資本会計問題の考察を主として、企業を株主などの利害関係者との係わりにおいてどう見るかという企業観に留意することにより、会計主体を研究するための手懸かりをも意図している。本書第1部では、戦前および戦後の株式プレミアム論争・創業利得論争の多くの論者の見解を整理しつつ、その位置づけを明らかにしていく。また第2部では、1994年・2001年の商法改正や2005年の会社法の創設により、取得規制が緩和されていった自己株式の会計問題を検証している。

目次

第1部 株式プレミアムと資本準備金制度の研究(大正期の株式プレミアム=「利益説」の検討―プレミアムに対する課税問題に関連して;大正期の株式プレミアム=「非利益説」の検討―下野直太郎・上田貞次郎両教授の見解を中心に;プレミアム課税論争の検討―昭和初期までの課税肯定論と否定論をめぐって;ヒルファディング創業者利得論をめぐって―主として『金融資本論』(第2編)第7章「株式会社」の検討
「株式プレミアム論争」に関する批判的見解―寺田稔教授の所説を中心に
所要機能資本説の検討―別府正十郎教授の所説をめぐって
資本会計をめぐる主要問題―2001(平成13)年商法改正に関連して
最低資本金制度の撤廃と払込資本の検討―2005(平成17)年会社法に関連して)
第2部 自己株式会計論の研究(自己株式会計論の検討―わが国における自己株式取得の規制緩和に係わって;自己株式に関する商法と会計上の問題―併せて2001(平成13)年改正商法の配当可能利益概念の検討
「剰余金」概念と自己株式をめぐる問題―2005(平成17)年の会社法に関連して)
商法の資本制度の変遷と株式会社観

著者等紹介

酒井治郎[サカイジロウ]
1976年4月~1985年3月立命館大学経営学部助教授。1985年4月~2001年3月立命館大学経営学部教授。1994年10月博士(経営学・立命館大学)。2001年4月立命館大学名誉教授。2001年4月~2002年3月羽衣学園短期大学教授。2002年4月~現在、羽衣国際大学産業社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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