内容説明
この巻では、2011年3月11日におきた東日本大震災で自ら被災しながらも翌日から6日間にわたって手書きのかべ新聞を発行しつづけた新聞社や、6つあった工場すべてが被害を受けたことで社員を全員解雇して工場再開と再雇用をはたした水産加工会社、津波で酒蔵をうしない避難先でふたたび酒づくりにとりくむ酒造店、被災地に音筆というIT機器をつかって絵本の朗読をとどけつづける児童書の出版社などを紹介しています。
目次
1 地域によりそう報道をつづける―石巻日日新聞社
2 社員の生活を守るための勇気ある決断―八葉水産
3 のこった酵母で地元の酒を復活―鈴木酒造店
4 被災地に絵本の朗読をとどける―今人舎
まだあるこんな会社あんな会社
著者等紹介
坂本光司[サカモトコウジ]
静岡県(焼津市)生まれ。浜松大学教授、福井県立大学教授等を経て、法政大学大学院政策創造研究科教授・同経営大学院(MBAコース)兼担教授、及び法政大学大学院静岡サテライトキャンパス長。専門は、中小企業経営論、地域経済論、地域産業論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
1
あの東日本大震災を中心に置いた会社の考察は、自分に何ができるかという、子どもたちの将来への問題提起のように思います。 大震災のパニックの中で、壁新聞を出し続けた地元新聞社の使命感。 社員を解雇して、生活保障をしたうえで会社を復興させて再雇用した思いやり。 かえることのできない場所から、避難場所で酒造りを続ける地元意識。 復興支援のために起こした企業行動。 それぞれが、決して会社は営利のためにだけあるのではないと語っています。 将来を託すために、子どもたちに読んでほしい本です。 2014/07/23
やま
0
震災の後、会社の建物や施設が壊滅的になった後でも、地域のために、社員のために一生懸命努力する姿勢に心踊らされました。心がけたいです。2015/02/09