出版社内容情報
1800年以前の日本人には「鎖国」をしているという意識はまったくなかった!「鎖国」日本は現代も学ぶことの多い知恵蔵であった。グローバル・ヒストリーの視点から江戸時代を見直す。
内容説明
ヨーロッパに近代文明が勃興してくる500年ほどの歴史過程を視野にいれ、同じほどの長期のタイム・スケールで、日本を見直す。そのようなグローバル・ヒストリー(地球史)の観点にたって江戸時代を見直したのが本書である。「鎖国」といわれた江戸時代には、アジアにもヨーロッパにも開かれた窓があった。象徴的には、長崎であるが、ほかにも対馬、松前、琉球などの窓が開いていた。それらの窓を通して、鎖国時代の日本を外側からも内側からも眺めている。
目次
第1部 鎖国の外窓を開く(ヨーロッパに届けられた茶の心;陶磁器をめぐる東西文化の霊感―インスピレーション;オランダ人の受けた御恩と御奉公;海外に開かれた南の窓―琉球の視点から ほか)
第2部 鎖国の内窓を開く(「鎖国論」と日本の開国;礼儀作法学校としての日本;「江戸システム」の可能性;近世日本の主食体系 ほか)