出版社内容情報
16世紀ヨーロッパの世界商都、アントウェルペン。多くの文人・商人を生みだした歴史を甦らせ、当時のヨーロッパの政治・経済・社会の動向を、国際経済史的な視点からとらえなおす。
内容説明
16世紀、多くの文人・商人を生みだした商都の歴史が、いまよみがえる。
目次
序章 繁栄と没落と―アントウェルペン史の問いかけるもの
第1章 繁栄の礎石
第2章 世界市場への歩み
第3章 アントウェルペン市場の位置
第4章 アントウェルペンの海上輸出交易
第5章 アントウェルペンの経済と社会
第6章 動乱と破局への道―アントウェルペン市場の衰退
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
人生ゴルディアス
1
93年刊行なので、時折著者の小話が入る。古い本はこういうの多いけど、最近だと怒られたりするのかな。アムステルダムにお鉢を奪われたことで有名なアントワープの詳細。オランダ独立に入れてもらえなくて没落した程度の認識だったけど、そもそもなぜ国際都市になったのかも知らなかったのでとても勉強になった。ポルトガルの香辛料とドイツの銀や銅の交換を仲介し、さらにはイギリスからの毛織物の輸入を支配して…というのがダイナミック。そしてスペインが新大陸から銀を持ち込むとドイツからの金属の輸入が無意味になり……という展開。歴史!2020/01/09