感想・レビュー
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うえ
7
湯加減「この言葉、本来は刀剣用語で、刀工が刀を鍛える最後の工程に登場する。土取りした刀を炉で熱し、火中から取り出すや気合いもろとも水の中に入れる。このときの火の温度、焼きぐあいは刀の出来映えを決定づけるもので、「火加減」「水加減」、そして「湯加減」といわれる…刀工の命ともいうべき湯加減は、もちろん秘事、秘伝である。なんとしても盗もうとして、「湯かげんを教へぬ鍛冶の弟子に来」者もいた…「湯かげんを盗んだ鍛冶は片手わざ」…水舟にそおっと手を浸す、その途端、師匠がさっと振り返って……、その手は切り落とされた」2019/10/29