創元SF文庫
マインドスター・ライジング〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 350p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488719012
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

グレッグは実験的特殊部隊マインドスター隊の残党である。人工的な超感覚者で他人の感情を克明に読みとれる。今はフリーランスの彼を英国最大の企業イヴェント・ホライズン社が招聘した。軌道上の工場で巧妙な破壊工作がなされているのだという。彼をサポートするのは会長の孫娘ジュリア、17歳。完璧な演繹能力をもつエリート少女だ。地球温暖化で変貌した英国を舞台に新鋭が贈る。

著者等紹介

竹川典子[タケカワノリコ]
都立光丘高等学校卒。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ニミッツクラス

29
04年(平成16年)の税抜780円の初版。英本国93年刊行を2分冊した上巻。カバーは鶴田氏で、著者名のハミルトン繋がりなのか、同年のCフューチャーの合本カバーも描いている。本書は異能の請負業務、確執する巨大企業と癖のある経営者、愛憎絡まる男女関係、人体改造や精神(記憶)の転写、地上と軌道の舞台…は、まるっきりスマートディックではないか。ディックなら一冊だが、なぜ分冊になるのか…ディックが既成事実として端折ったテクを著者は律儀に描写したせいだ。サスペンスフルな場面での後編へ続くは創元の商売上手。★★★★☆☆2022/09/18

SINKEN

5
【総評】★★★☆☆【感想】人工的な超感覚器官を組み込まれた特殊部隊出身の男が主人公。他人の感情が読み取れるこの特殊能力によって、ある巨大企業の内部不正を暴いてほしいと依頼を受ける。温暖化が進んで荒廃した英国が舞台になっていて、社会主義化による圧制などでエネルギー問題が深刻化している。テーマが少し複雑な印象を持った。あとプロローグでのちょっとした作戦行動のところ、伊藤計劃の『虐殺器官』を少し彷彿とさせる出だしだと思った。とりあえず、後半に期待します。2021/06/10

青猫ちびすけ

1
近未来設定の英国。軍の手で人工的に直感力を高められたサイキック・グレッグが主人公。大財閥の依頼で企業内の重要な利権をかすめ取っている犯人を探したのだが、その犯人の根は思いがけず深いところにまで食い込んでいた。 世界観がわかるまでが少し理解し難いのだけど、理解できたら面白い。下巻も楽しみだ。2012/11/23

夏葉

1
経済崩壊後の復興期的な近未来? タフでクールな貧乏探偵(恋人有り)と初心で自分の魅力のなさにちょっとしょげてるお嬢様のコンビという実に定番のハードボイルド。 主人公は人の感情を読む能力者かつ直感力に優れ、お嬢様は情報から論理的な解答を導く演繹能力の天才というのも綺麗な対比。 優れた能力が便利な面ばかりじゃないのと、皆が超人でなく凡人を夢見て生きているのが良い。 設定と話とキャラのどれも楽しめる作品。2011/09/18

medihen

0
シリーズの第1作=導入編として考えると、地味な割に長すぎるかも。しかし、登場人物の印象は頭に入ったので、今後に期待。2004/03/20

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