創元SF文庫
地球最後の日

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  • サイズ 文庫判/ページ数 382p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784488710019
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

南アフリカから届いた天体観測結果は、全世界に驚愕の事実をもたらした。その動向が注目された放浪惑星は、日ごと地球に迫りつつあり、衝突はもはや時間の問題とされる。残された期間は、わずか二年。世界有数の科学者ヘンドロン博士は、きたる“審判の日”に備え、地球脱出を図ろうと、極秘裡に宇宙船建造計画を進めていた…。ジョージ・パルの映画で知られる破滅SFの傑作。

著者等紹介

ワイリー,フィリップ[ワイリー,フィリップ] [Wylie,Philip]
1902年、マサチューセッツ州生まれ。30年にデビュー長編『闘士』(ハヤカワ文庫SF)を刊行、同書はスーパーマンの実質的原作と言われている。1971年歿

バーマー,エドウィン[バーマー,エドウィン] [Balmer,Edwin]
1883年生まれ。小説誌『レッド・ブック』の編集者としても知られた。1959年歿

佐藤龍雄[サトウタツオ]
1954年生まれ、幻想文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

催涙雨

61
大規模なディザスターもの→ダイイングアースの流れとしては古典中の古典にあたる作品。この時点で既に「地球に惑星が衝突して終わり」みたいな無味乾燥な筋書きを超え、さらに魅力的で奥深い話の広がりを見せているのがすごいところ。「あまりにもわかりやすく、直線的で、山場がある程度予測できるこのプロット」と解説にあるように、この作品には単純でご都合的なきらいもあるのだが、そのご都合的な希望と絶望の調和がかえって破滅的な色合いをより強く引き出していたようにさえ感じている。たとえばその最たる例である「地球にはもはや助かる見2019/03/21

まえすとろ

21
1933年に発表された人類滅亡系のパニックサスペンスSFの元祖的作品。惑星の衝突による地球滅亡の「審判の日」と、択ばれた堅実な者だけが生き残る道が与えられるという旧約聖書の『創世記』(6章-9章)に登場するノアの方舟のシノプシスをSFとして再構築したストーリーは叙事詩的演出が成されている。地球以外の惑星に移住するというシュチュエーションは選民思想とも揶揄されるが脱出に成功する人類には日本やフランスなどの異国人も含まれ、必ずしも宗教色が強くならずグローバルなリアリティもみられるSFスペクタクル小説の傑作。2014/12/27

まえすとろ

21
1933年に発表された、宇宙から他の天体が飛来し、地球に衝突して人類が滅亡するSFスペクタクル小説の傑作。人類滅亡の「審判の日」と択ばれた堅実な者だけが生き残る道が与えられるという旧約聖書の『創世記(6章-9章)』で語られる「ノアの方舟」のスチュエーションをSFで再構築することで叙事詩的な演出も成されている事から1951年ジョージ・パル製作、ルドルフ・マテ監督作品として映画化されディザスタームービーの先駆けとなり、そのシノプシスは『ディープインパクト』や『アルマゲドン』などの作品に受け継がれている。2013/10/21

マーブル

12
箱舟に乗る者を選ぶのは誰か。乗れるのは誰か。私にはその資格はあるのか。人類すべてを救う訳にはいかない。乗れる者は限られている。誰を乗せるか。 そもそもそんな資格を持っている者などいるのか。人類を選別する資格。人類の中から選ばれる資格。  1951年制作の映画を見る機会があった。  その映画は現代の箱舟ともいうべき宇宙船に乗れるのが白人だけであったことで批判を受けたと言う。それが主張であったのか、単なるうっかりだったのかは知らないが、はたして原作ではどんな選別の仕方をしていたか気になり再読。 2021/10/17

ヒデキ

12
1933年に出版された古典SFです。太陽系に侵入してきた、二つの遊星が、地球に直撃することが判明します。そこで、一部の科学者が中心になって作られた組織が、地球を脱出する計画を実行していきます。テレビも人工衛星も無い時代に著者の描写が、イメージを盛り上げてくれています。 アメリカの経済が、大恐慌でボロボロになっている時代に若干ですが、共産主義への憧れのような雰囲気がしてしまっています。新大陸へ旅立つノアの箱舟だったんでしょうか?2020/12/08

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