内容説明
核活動を停止させる〈核の毛布〉の発明は、人類に苛酷なエネルギー危機をもたらした。全世界が疲弊し、人々が科学よりも糧を求めた結果、科学者たちは社会から追放された。だがそんな時代にも、星空に耳を傾けることを忘れない一人の天文学者がいた。そしてある日、彼ができあいの個人天文台で受信した天空からの信号は、人類をふたたび宇宙へ船出させる切符となったのである。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニミッツクラス
4
91年の初版を古書店にて入手。すごく美麗な状態で、ホントに読んだのかと思うような・・きっと大切に保管していたのだろう。カバーは加藤氏の作で、図柄については下巻本文で触れている。核の脅威を一掃した“核の毛布”の理屈をさらりと概略説明して突っ込む隙を与えないのはヒットだが、そのあとのアンチサイエンスは設定としては厳しい選択だ。人類の疲弊と覇権争い。この辺りで積読にした人も多かったのではなかろうか。舞台設定がちょうど今頃で、妙なワクワク感がある。三部作の一作目らしい。下巻での鬱憤晴らしに期待。★★★★☆☆2013/05/09
Hideki Yamaguchi
4
原子力エネルギーを無効化する技術が開発されたため、社会が崩壊して科学者が迫害されている世界に異星からのメッセージもたらされるところから物語が始まります。 荒廃した社会を再構成し宇宙に出るまでの険しい道のりを記す、「社会派」SFと言えます。小生の愛読書の一つです。 でも「核の毛布」とコスモクリーナーは福島に是非欲しいアイテムです。2013/03/10
赤井流久
0
☆☆2014/05/16