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創元SF文庫
遺伝子の使命

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  • サイズ 文庫判/ページ数 342p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488698119
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

惑星アトスでは男性だけが人工子宮で生殖を続けてきたが、それを支える卵子培養基が疲弊していた。急遽新しい培養基が輸入されるが、途中で偽物にすりかえられていた。この一大事に一人の青年医師が宇宙に派遣される。銀河の要衡たる巨大宇宙ステーションに到着した彼は、初めて女性に出会った―彼女は美貌の傭兵中佐エリ・クイン。すべての背後には惑星間抗争に関わる秘密が。

著者等紹介

小木曽絢子[オギソアヤコ]
東京女子大学文学部英米文学科卒
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

68
アメリカの代表的なSF作家L・M・ビジョルドの1986年発表の作品。男性だけが人工子宮で生殖を繰り返してきた惑星出身の医師イーサンが主人公。彼が生殖に必要な卵子培養基のすり替え事件を調査するために他の星に派遣されるところから物語が始まる。テンポの良い物語で一気に読める。ビジョルドは科学を勉強した人なので科学的なディテールも緻密に書き込まれており、舞台になる宇宙ステーションのエコシステムの描写にはリアリティーがある。ビジョルドはユーモアのセンスのある人で思わず吹き出す箇所も。心が晴れ晴れとするラストも良い。2013/11/08

本の蟲

12
〈礎の父祖〉の教えに従い女性を排し、外宇宙から孤立して暮らしている男だけの惑星アトス。父祖の持ち込んだ培養卵巣を用いて人口を増やし、世代を重ねてきたがそれの寿命が近づいてきた。急遽輸入された卵巣は何者かにすり替えられた使えない物ばかり。支払った代金の返金要求と新たな品物供給のため、貧乏くじを引かされた青年医師イーサンは、単身故郷の星をたつことになる。ところが、生まれて初めて出会う女性がネイルズ傭兵艦隊のクイン中佐で…。〈ヴォルコシガン・サガ>邦訳第9作にして外伝的作品だが、本編に負けず劣らすおもしろい(続2020/11/02

Masa

12
読了。なんだよ、マイルズ出てこないのかよと思い読み始めたのですが、そこはやっぱりビジョルド。そんな不安要素ふっ飛ばしてくれます。表紙はエリ・クインですがメインは惑星アトスの医師、イーサン。マイルズがいなくたっていつものハラハラドキドキが散りばめられています。独特の文化を持つ惑星アトスもしっかりと描かれていて良かったです。ほんと、ビジョルドの頭の中ってどうなっているんだろうなぁ。2019/04/15

鐵太郎

9
「では、ぼくはあなたにとって何ですか。怪物でなければ」・「きみはぼくの兄弟だよ、もちろん」・「もちろん」 「ちくしょう、ぼくは究極の兵器、スーパー・スパイなんだぞ。いままであらゆることをくぐり抜けてきたんだ。どうしてぼくを泣かすことができるんだ」 「もしあんたがぼくに嘘をついたとわかったら、絶対に殺してやる」  こういうビジョルドのヒューマニズム、好きだな。2005/09/10

スターライト

7
ヴォルコシガン・サーガの一冊だが、主人公のマイルズはクイン中佐の話の中にしか出てこない。ストーリーは男性だけの惑星アトスに輸入した人間の卵巣が何者かによって廃物にすりかえられており、医師であるイーサン博士が特任大使としてその調査に赴くところから始まる。初めて出会う女性に戸惑いながらも、クイン中佐とともにセタガンダの軍人たちと宇宙ステーションで丁々発止のたたかいを繰り広げていく。正義感はあるものの馬鹿正直なイーサンは数々のピンチに陥るが、そのたびにクイン中佐に助けられる。特殊な遺伝子の話もからみ軽快なSF。2021/03/05

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