内容説明
星間商人だった祖父の突然の死が、一人の女性パイロットの運命を変えた。ここは特異なまでの科学理論と星間航法に支配された宇宙。恒星船は、天上物質ハルモニウムによって音楽をかなで、音響竜骨をきらめかせて天へ舞い上がる…。とある恒星船船長との出会いによって、やがて星間戦争のただなかへと導かれてゆく彼女の数奇な冒険劇を描いた、渾身の錬金術的スペース・オペラ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Akito Yoshiue
11
かなり面白いSF。絶版なのがもったいない。2022/06/07
宇宙猫
3
★★★★★
しまっち。
2
宇宙が奏でる音楽と宇宙船がハーモニーを奏でて宇宙航行をするという、かなり抽象的な設定だけれどもなんだかすごく面白い。何となくグラスハープのハーモニーのイメージ。映像化されたらとても美しい宇宙が見られると思う。そして、サイレンス、バルサザー、チェイズ・マーゴの3人の繋がりも好き。2017/06/19
ON
0
タイトルに惹かれて買ったSF小説。天の十二分の五なんてタイトルよく思いつくなあ。中身も相当面白かったです。この世界の法則とは全く違い、音楽を奏でることが様々な動力源となっている宇宙世界で、はるか昔に失われた地球への航路を探し出す、みたいなストーリーですが、まさか3部作だったとは!!しかも絶版とは!!どうにかして残り2冊を手に入れて読みたいと思います。2013/08/08
ooto
0
独自に発展した航海術の描写が世界の根本設定をうまく描写しており、読んでいてとても気持ちが良かった。音楽的な要素がメインなのかと思って手に取ったが、どちらかと言えば魔術・オカルティズム・錬金術にフォーカスされておりその点では少し不満が残った。このモヤモヤは続編で解消されるのだろうか。スペース・オペラと銘打たれているが個人的にはワイドスクリーン・バロックっぽいかなぁと思った。2012/04/26