内容説明
王女ミーアンが宮廷暮らしに耐えかねて出奔した先は森の奥深くの廃屋だった。火をおこすことさえままならぬ彼女は途方にくれるばかり。そこへ、背中に鞭跡のある少年ウィスプが現れ、ふたりは仲むつまじく暮らすようになる。が、消えた王女をさがす宮廷の使者の登場に、彼は態度どころか外見までも豹変させ…。はたしてウィスプの正体とは？ロマンティック・ファンタジイ。
著者等紹介
赤尾秀子［アカオヒデコ］
津田塾大学数学科卒
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感想・レビュー
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夢追人００９
131
女流SFファンタジー作家の著者が幼い孫娘に向けて書かれた中世ロマンティック・ファンタジー小説の掌編。植物を育てる才能（天賜てんし・ギフト）を持つ王女ミーアンが宮廷から逃げ出して森の廃屋で暮らし始めた所へ助けに現れた背中に鞭跡のある謎の少年ウィスプの正体が最大の謎ですがミステリでもホラーでもないので大きなサプライズはなく真相は想定内でしたね。ハッピーエンドの結末は児童書としては健全で良いのですが、あまりにも容易く追っ手側がごまかされてしまって呆気ないなと感じましたのでもう少しスリルが欲しかった気もしますね。2019/01/02
mocha
68
緑の指を持つ姫が、城から逃げ出し自らの才で生きていこうとする。序盤の細やかな描写がだんだん尻すぼみに・・。謎の少年ウィスプは妖精か何かだと思ってたのに、終盤の変貌ぶりは何だろう。子ども向けの作品だけど、いろいろ中途半端で違和感を感じた。2021/10/12
はる
28
純粋な童話って感じがしました。とっても綺麗。なにも濁りがなくって安心して読み進められました。私はだいぶ濁ったな～。2017/09/07
アーチャー
28
表紙からしてファンタジー＆メルヘン度が高そうですが、実際一時間もあれば読み終えられる”めでたし、めでたし”のお話で、立派なおっさんの私でも単純に楽しめましたというか、おっさんでもファンタジー＆メルヘンの世界は好きなんですよ(笑)2014/02/07
夜の女王
23
誰もが何らかのギフト（天分）を持つ世界。植物を育てる才を持って生まれた王女ミーアンは王宮を逃げ出し、森の奥深くの小屋へたどり着く。が、お嬢様育ち故、料理するどころか火をおこすことすらままならない。そこへ、鞭打ちの傷跡の残る少年ウィプスが現れて共同生活が始まる・・・。お伽話なので、ご都合御主義なところには目をつぶって楽しく読んだ(笑)が、その都合の良い部分が、お姫様が逃げ出した理由、少年の正体に結び付く。その辺の話の作り方はさすがに上手。ラストのミーアン、なかなか積極的！(笑)2018/07/02
