内容説明
日常を侵蝕する17の恐怖。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
57
クトゥルーアンソロジー17編と2つの評論。総じて面白かった。いやいやこれだけの顔ぶれの競作なのだから面白くない訳がない。中にはラヴクラフトを読む前にそれがクトゥルーだと解らずに読んでいた作品も有り、他にもそんな小説を唸るほど読んでいたのだろうと思うと、日本の文壇におけるクトゥルーの浸透に驚くと共に、何故もっと早くにクトゥルー神話を読まなかったのかと自責の念に駆られてしまった。歴史編も出ているようなので早速探さなければ。2016/05/20
眠る山猫屋
35
冒頭からまさかの佐野史郎さん。これがまた巧い。クトゥルーの妙味を解っていらっしゃる。牧野修さんや平山夢明さん、荒俣宏先生まで登場。各話の扉絵には高橋葉介さんまで・・・贅沢三昧。安土萌さんまで・・・。ショートショートの広場で星新一をして天才と言わしめた幻の短編作家さん!2018/03/30
Ai
8
現代が舞台になり、小林泰三、平山夢明、牧野修ら好きな作家が勢ぞろい、荒俣さんの短編が締めで、とっても贅沢。あと友成先生は、さすがです。もうあんまクトゥルーの痕跡ないけど(笑)。2020/07/11
戦狐
4
クトゥルフ神話をテーマにしたアンソロジー集です。 どの作品もドロリとした不気味な良さがあり、特に『インサイド・アウト』はあまりの緻密な食人描写により、読んでて吐きそうになりました。 個人的には『土神の贄』がドキドキワクワクするタイプのホラー作品で好みでした2015/01/24
はにまる
3
日本人作家によるクトゥルーアンソロジー現代編。歴史編に比べると統一感はないが、相変わらず作者の個性に溢れた作品ばかり。スプラッタ風味が多いのは、現代編だからというか作者の顔ぶれならではか。トリの荒俣宏「道」はラヴクラフト伝とホラーと現実が交わる物語で、さすがの巧さ。評論では霜月蒼「異次元からの音、あるいは邪神金属」。ハードロック/ヘヴィメタはほぼ聞いてなくて、クトゥルー神話との関係というのは全くノーチェックだったので興味深い。メタリカにThe call of Kutuluなんて曲があるとは知らなかった!2023/07/29