創元推理文庫<br> アラビアンナイトの殺人

創元推理文庫
アラビアンナイトの殺人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 518p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488118068
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

263
★★★☆☆ フェル博士シリーズ第7作目。 3人の警察関係者がそれぞれフェル博士に対し、ある不思議な殺人事件のことを語る。 設定が奇抜過ぎでやや喜劇的なところや、肝心のフェル博士がエピローグまで全然出てこないところなどからあまり高く評価されていない本作だが、不思議な現象を一つ一つ紐解いていく過程が丁寧に説明されており、登場人物のキャラが濃いのもあって私は割と楽しめた。 若者たちの団結ぶりもいい感じだった。今回は警察側視点での作品だったが、容疑者たち側の視点で書かれた青春ミステリもありだったと思う。2022/05/22

セウテス

63
〔再読〕フェル博士シリーズ第7弾。フェル博士の安楽椅子探偵もので、その構成が特徴的だ。一部ではカラザーズ警部が行った実際の捜査内容を、二部ではハーバート郷に関係者が洩らした裏話を、三部でハドリー警視が捜査から導かれる予想を、フェル博士に報告する型式になっています。そしてエピローグにて、フェル博士の謎解きとなりますが、犯人は誰か、という問題が複雑過ぎて、理解出来たのか自信がありません。一部と二部が事件の背景の表と裏と思われ、たいへん楽しめる謎解きになっています。その為折角のラストが、盛り上がらなく残念です。2016/11/03

Tetchy

11
物語の構成上、何度も事件の内容が繰り返されるのは仕方ないんだろうけど、退屈。もっと驚愕の新事実がその都度発覚するなどの牽引力が欲しかった。これだけのページを使って語られるプロットではないね。2008/10/21

elf51@禅-NEKOMETAL

10
現場にいた警部,副総監,おなじみのハドリー警視の3人が殺人事件を推理する。その語りから最後にフェル博士が答えるという,フェル博士の安楽椅子探偵ものと言える。500ページくらいあって話がつかみずらく,途中出てくる演劇で,あぁまたか,みたいに読む気力が続かない。第2部の最後に謎が列挙され,3部のハドリー警視の推理は理屈立てて解決が述べられているので,後半からじっくり読めば推理小説にはなっている。長いね。2021/03/23

UPMR

8
正直なところ肩透かし。序盤こそ怪奇的な様相の事件だが、中盤でだいたいの状況が判明してしまうと後はそんな雰囲気は一切ないし、アラビアンナイトになぞらえた安楽椅子探偵的趣向の展開も、最終的な推理の前にほとんどの謎が判明してしまっているためフェル博士の活躍ぶりが微妙なものになっている。人物や博物館の部屋の位置関係が重要となっているはずなのに、見取り図が何故か付されてないから推理が非常にややこしいのも難。謎解きのロジック自体は面白いのにもったいない。2018/11/26

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