こころの本<br> 旧約聖書〈5〉イザヤ書を読む

こころの本
旧約聖書〈5〉イザヤ書を読む

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  • サイズ B6判/ページ数 226p/高さ 19X14cm
  • 商品コード 9784480842152
  • NDC分類 193.41
  • Cコード C0016

内容説明

人間はどうあるべきか、どう生きるか。神は人間の弱さ・無力さを通してのみ、その力を現わす。富と力を最上の価値とする現代文明を批判し、イザヤ書の指し示す実践の方向を探る。

目次

第1章 救いは裁きを通して―イザヤ書全体のための序文
第2章 預言者イザヤの召命とその頃になされた預言
第3章 富と権力に妥協する神の民への預言―“捕囚”への歩み
第4章 権謀術策におぼれる神の民への預言―二大帝国のはざまで
第5章 解放の宣言
第6章 神の働きかけ―創造と選びと贖い
第7章 新しい社会構造―価値の転換
第8章 “受難―死―栄光”の神秘―捕囚の意味
第9章 解放はすべての人に―むすび

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

58
【苦しみの中に“身を置く”ことが福音なのではなく、苦しみの中で“身を起こし立ち上がる”ことが、キリストの復活の命を生きることであり、福音を生きることになる】神は人間の弱さを通してのみ、その力を現わす。釜ヶ崎で日雇労働者から学びつつ聖書を見直している神父が、イザヤ書を探る。<イザヤの預言は、直接語りかけられる選ばれる民イスラエルのためだけではなく、すべての人に向けられた神からの語りかけです。神のことをあまり考えたことのない人々にも、神は同じ思いを込めて呼びかけていることを、イザヤはたびたび示唆します>と。⇒2023/07/25

松本直哉

23
詩人ジョン・ダンも言うように、島のような人間などひとりもいなくて、すべての人は大陸のようにつながっているのだから、抑圧に苦しむ人がこの世のどこかにいるならば、それは私たち自身のせいなのだ。そして預言者の繰り返し説く正義とは、最も苦しむ弱い人々の生が守られて救われることにほかならない。日雇い労働者の街釜ヶ崎で長年暮らすカトリック司祭の著者の、終始一貫して社会の最も低いところに注がれる視点から読み直される預言書は、呪術的口寄せのようなものとは正反対の、社会の抑圧構造の明確な分析に基づく正義への希望に満ちている2022/01/03

ぼけみあん@ARIA6人娘さんが好き

3
釜ヶ先で長年ホームレス支援の奉仕をされている神父さんによるイザヤ書の解説。本田神父の思想が前面に出た解釈だが、正鵠を得ていると感じる。本来聖書で言うところの「裁き」は、虐げられている人たちが慰めを得ること、その限りでの裁き(ジャッジメント)すなわち正義の実現であって、必ずしも一般に考えられているような「滅び」をもたらすような断罪ではないと本書を読んで理解した。旧約聖書学的な解説は意外と少なく、また注解的な内容でもないのだけれど、聖書における「裁き」の意味するところにについて教わるところが多かった。2012/04/30

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