内容説明
東條英機とは何者だったのか。感情的な断罪や讃美を排し、綿密な資料調査と徹底的な取材を通して、なぜ軍人が総理大臣となり、戦争へと突き進んでいったのかを明らかにする。幼少期から軍人の道を歩み始め、やがて戦争指導者となり、敗戦、東京裁判へといたる過程と、その人物像をさぐることで、近代日本の実像へとせまる。あの戦争を歴史として、冷静かつ正確に認識するためにも必読の名著。
目次
第1章 史実なる信奉者(父親の遺産;軍人としての自立 ほか)
第2章 落魄、そして昇龍(実践者の呪い;透視力なき集団 ほか)
第3章 敗北の軌跡(戦いの始まり;快進撃から停滞へ ほか)
第4章 洗脳された服役者(承詔必謹;「戦争全責任ノ前ニ立ツコト」 ほか)
著者等紹介
保阪正康[ホサカマサヤス]
1939年、北海道札幌市に生まれる。同志社大学文学部社会学科卒業。日本近代史、とくに昭和史の実証的研究を志し、各種の事件関係者の取材をとおして、歴史のなかに埋もれた事件・人物のルポルタージュを書く。個人誌『昭和史講座』(年2回刊)を中心とする一連の昭和史研究で菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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