内容説明
キリスト教伝来から弾圧、禁教をへて、明治期に禁制が解けるまで、わが国キリシタンの長い受難の歴史に刻印されたさまざまな伝説。それぞれの土地・風土に育まれたそれらの内容は、奇端・奇蹟譚、殉教譚をはじめ、事蹟の伝説から魔術・妖術譚まで幅広く、キリスト教の土着化と変容の姿をとどめている。各地から蒐集した伝説を時代順に配列し、時代背景、関連事項などを詳述した注を付す。歴史と物語をつなぐ接点に誘う労作。
目次
1 許教時代―天文十八年(一五四九年)~慶長十八年(一六一三年)
2 弾圧時代―慶長十八年(一六一三年)~寛永十八年(一六四一年)
3 禁教時代―寛永十九年(一六四二年)~明治六年(一八七三年)
“昭和のキリシタン伝説”