ちくま学芸文庫<br> 自死の日本史

ちくま学芸文庫
自死の日本史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 668p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784480080264
  • NDC分類 368.3
  • Cコード C0121

内容説明

カエサルに敗れてみずから死を選んだカトーから、己れの意志に殉じた三島まで―。古事記・平家・近松・芥川・太宰などの文学テキストを引きつつ自死の歴史を跡づけ、透徹した論理と雄渾にして優美な文体で、意志的に選びとられた死を通じて現れてくる日本精神の光輝と陰影とをあざやかに描き出した画期的な日本文化論。

目次

第1章 カトーの〈ハラキリ〉
第2章 自殺の統計学
第3章 自殺社会学の歩み
第4章 兆候としての自殺
第5章 歴史の曙
第6章 暴力の失効
第7章 武芸そして死の作法
第8章 捨身
第9章 残酷の劇
第10章 愛と死
第11章 自己犠牲の伝統
第12章 奈落の底まで
第13章 ニヒリズム群像
第14章 三島的行為

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

筑紫の國造

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決して簡単な本ではない。しかし、読みながら考えずにはいられず、次のページを繰る手が止まらない。フラン人でありながら、筆者は日本人の「自死」に真摯に向き合い、キリスト教的な「自殺=罪」の見解に疑問を呈する。侍の「ハラキリ」や「カミカゼ」など、日本史に見られる「自死」を1つの合理的な行動として評価し、西洋人の偏見を批判する。いたずらな日本礼賛ではないが、それゆえに貴重な日本文化の紹介になっている。こういう本は、そう多くはない。読むうちに精神が高揚するのを確かに覚える、紛れもない名著と言えるだろう。2016/06/23

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