ちくま新書<br> 忘れられた日米関係―ヘレン・ミアーズの問い

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ちくま新書
忘れられた日米関係―ヘレン・ミアーズの問い

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480056771
  • NDC分類 319.105
  • Cコード C0221

内容説明

第二次大戦後に紹介されたアメリカの日本研究の多くは、西洋近代的パラダイムへの収斂とそれからの逸脱という枠組みを背景に展開されたものだった。けれどもアメリカの対日観はそれほど単純ではなく、実は多様性を秘めていたことが見過ごされていたのである。アメリカニズムを相対化しようとした流れに着目しながら、日本人がそれをどう受容したかを検討し、新しい日米関係への視座を提供する。

目次

第1章 ヘレン・ミアーズとルース・ベネディクト
第2章 戦前の日本を旅する
第3章 「敵国」日本の虚像と実像
第4章 アメリカの政策批判に踏み切る
第5章 日本の講和・独立を論ずる
第6章 パシフィストとして生涯を終える
第7章 ミアーズをいかに捉えるか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kentaro

1
戦前に中国北京、日本各地を自分の足で回り、庶民と直接会話し、現場を見聞きしたヘレンミアーズが野猪の年という一冊の本から当時のアメリカでは日本の西洋化以外全く関心を持たれていなかった時代に、独特且つ、真実に迫った日本論を展開したヘレンミアーズの書籍研究を通した日米関係の隠れた歴史を紹介した内容でした。 この本は単なるあるがままの旅行記や滞在記のレベルを越え、明らかに戦中戦後のアメリカの世界戦略をも射程に入れた社会啓蒙を目的とする書物でありアメリカのダブルスタンダード、中国アジア戦略が見える一冊でした。2017/09/25

Haruka Fukuhara

1
ふたり名前だけど誰がどの章を執筆してるのかどちらの考えなのかよくわからなくてもやもや。自分が知る御厨先生の文体とは違うけど、普段から口述筆記的なものが多く何とも言えない。メディアファクトリーから95年に出された新訳を取っ掛かりに共同研究した成果を纏めたもの。53年に立派な訳書が出されて地元の公立図書館ですら所蔵されているのに学界でもジャーナリズムでも黙殺されたというのは不可解。学者が世界を広く見ずに狭い世界ばかり掘り進める存在だと浮き彫りにしている。視野が広そうな御厨先生でこの調子だと色々思いやられる。2017/02/18

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