内容説明
根強い人気を持つマーラー。しかし意外にもリアル・タイムでの評価は、わたしたちの抱くイメージと大きく隔たっていた。世紀末の喧騒と光芒のなか、マーラーはどのような音を創出し、どのように受け容れられていったのか。
目次
第1部 同時代者の中のマーラー(花形指揮者の憂鬱;芸術による社会革命の夢;意識下の世界の探索;綜合芸術の館;指揮者マーラーの挑戦;文学世界と音楽世界の統合;『ベニスに死す』とマーラー;都市の音の知覚;都市近代化の中で;新しい音の世界へ)
第2部 現代人の中のマーラー(マーラーとポストモダニズム;音楽の「論理」の解体;ワルター神話を超えて)