シルビオ・ゲゼル入門―減価する貨幣とは何か (改訂新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 189p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784434182310
  • NDC分類 331.234
  • Cコード C0033

内容説明

減価する貨幣は格差社会や環境破壊の処方箋となり得るか?公正で持続可能な社会のための通貨制度を提案したシルビオ・ゲゼル、はじめての入門書!

目次

第1章 シルビオ・ゲゼルとその時代
第2章 自由土地と母親年金
第3章 現在の通貨制度とその問題
第4章 減価する貨幣とは何か
第5章 自由土地や自由貨幣をめぐるその後の動き
第6章 まとめ―私たちに残された課題

著者等紹介

廣田裕之[ヒロタヤスユキ]
1976年、福岡県生まれ。九州大学文学部卒業後、東京大学大学院総合文化研究科修士課程を経て、立命館アジア太平洋大学大学院博士課程を単位取得退学。補完通貨研究所JAPAN創設者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おおにし

13
「エンデの遺言」を読んでシルビオ・ゲゼルのことを知ったのだが、この本は日本語で読める分かりやすい入門書。お金で交換する商品は腐ったり、劣化して時間と共に価値が下がっていくのに、お金の方はなぜ価値が下がらないのか。もし、お金が商品と同じように、少しずつ減価していけば、貨幣の特権はなくなり、我々を搾取する資本家もいなくなるだろう。そんなゲゼルの発想はとてもユニークで面白い。これが国際通貨として採用されるような革命は起きないだろうが、減価する貨幣により我々の生活はどう変わっていくかを想像することは実に楽しい。2016/05/14

富士さん

3
すごくおもしろくてあっという間に読了。経済学って、本来は人が善く生きるために貧困に煩わされることがないようにするにはどうすればいいのかを研究する、倫理学の一種なんじゃないかと考えれば、本書で語られていることは真に経済学的だと思います。剰余価値ではなく剰余負債とでも言えるものを増大させて搾取の構造を逆回しにしてしまえ、という考えは特に興味深く読みました。しかし、昨今のマイナス金利とその影響は減価する貨幣が有効なのは価値というゴーストがほかの寄り代を見つけられない場合のみ、と言っているような気がするのですが。2016/02/10

しんすけ

2
シルビオ・ゲゼルの名を知ったのは、NHK出版から出ていた『エンデの遺言』を読んだときだった。この10年来、シルビオ・ゲゼルの構想を理想と思い描いてきたのだが、今回の読書で疑問符が付いてしまった。なぜなら、土地と企業の国有化および減価する貨幣(カードシステム採用)によって、シルビオ・ゲゼルが理想とした社会が実現するのかもしれない。だが、それは全体主義社会でなければ不可能でないか、そう思わせることもあったからだ。2016/07/20

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