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ゲノムからの情報発現―転写因子とその機能

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  • サイズ B5判/ページ数 238p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784431709039
  • NDC分類 467.3
  • Cコード C3045

出版社内容情報

《内容》 遺伝情報の発現では、遺伝子DNAからRNAが写し撮られる転写段階が最も重要である。外界からの刺激は最終的には転写反応を制御する転写因子に伝達され、遺伝情報発現のパターンが変換されることで細胞は各刺激に応じた固有の反応を引き起こし、細胞は増殖・分化・発生・再生、がん化、アポトーシス、恒常性の維持などといったさまざまな表現型を呈する。 転写反応に関する研究はここ20年の間に飛躍的に進歩し、転写制御にかかわるDNA配列、転写因子群の構造と機能、および、それらの相互作用による制御機構がしだいに理解できるようになってきた。近年の転写研究では、数多くの因子から構成される機能性複合体の転写活性複合体の転写制御活性をいかに解析するかが鍵となっている。また、クロマチンレベルでの転写系が開発され、より高度な制御機構の解析が可能となった。さらに、トランスジェニック生物やノックアウト生物の技術が進歩し、発生段階や形態形成過程における特定の転写因子の役割を詳細に検証できるようにもなった。それらの成果は疾病や遺伝病の理解や医学への応用へと広がりを見せている。 近年の転写研究の発展を紹介し、さまざまな転写研究分野紹介の基礎から応用に至るまでを平易に解説した待望のレビュー集。転写に関わる研究者はもとより、異なる分野の学生・研究者のためのテキストとしても必読。 【目次】 Ⅰ.転写反応   RNAポリメラ-ゼⅡによる転写開始反応の基本機構/アクチベーターと転写開始複合体の相互作用/メディエーターの  役割/RNAポリメラーゼⅡの転写伸張反応制御/クロマチンと転写調節/ポリコウム遺伝子群/転写におけるDNA認識  とタンパク質間相互作用 Ⅱシグナル伝達による転写因子の活性制御   核内ステロイド受容体スーパーファミリーの転写制御機能/Ah受容体を介したダイオキシンシグナル伝達系/免疫系に   おけるシグナル伝達と転写因子/熱ショック転写因子/cAMPシグナル伝達とCREB Ⅲ.発生・形態形成を調節する転写因子   血球分化/骨格筋分化を制御する転写因子群/パターン形成/左右非対称な遺伝子発現の制御機構 Ⅳ.臓器・組織特異的な発現を調節する転写因子   神経分化を制御する転写因子/水晶体特異的な発現制御機構 Ⅴ.医学領域における転写制御   転写因子を標的としたオリゴヌクレオチド/リボザイムの設計と転写因子の機能解析への応用/転写因子を標的とした創   薬

内容説明

近年の転写研究の発展を紹介し、さまざまな転写研究分野の基礎から応用に至るまでを平易に解説した待望のレビュー集。転写にかかわる研究者はもとより、異なる分野の学生・研究者のためのテキストとしても必読。

目次

1 転写反応
2 シグナル伝達による転写因子の活性制御
3 発生・形態形成を調節する転写因子
4 臓器・組織特異的な発現を調節する転写因子
5 医学領域における転写制御

著者等紹介

山本雅之[ヤマモトマサユキ]
筑波大学先端学際領域研究センター

石井俊輔[イシイシュンスケ]
理化学研究所分子遺伝学研究室
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。