出版社内容情報
日本が中国文化を受け入れるとき、儒教文化である北方の「馬」の文化と、道教文化である南方の「船」の文化を共に受け入れたのに、明治以後の官学が、南の「船」の文化をほとんど切り捨てて、中国文化イコール儒教文化という図式を作ってしまったために、いまの日本人は日本文化の底にある道教文化の影響を見落としてしまっていると説く.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』100頁、より)
感想・レビュー
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amr
2
本当に断定して大過ないのか〜?!と思いつつも、色んな話があって面白かった。ただ初出が色々なので同じことを何回も読まされたりもした。2014/10/23
zaku0087
1
面白い本だ。中身が優しいわけではないが、古代中華帝国と古代日本の関わりを文化と宗教から説明する。中華帝国の史書と古事記、日本書紀との関連を述べるスタイルは、なるほどと思わせる部分も多い。ただ、記紀は当時のスーパーステート中華帝国の影響を受けた、いわばでっち上げで、俺たちにもこれくらいの文化はあるぞ的架空伝説集みたいなものだから、それとの比較対象をしても精度は怪しい気もする。中華帝国の南と北の抗争をもう少しかいてほしかったかな。2021/02/24