人種概念の普遍性を問う―西洋的パラダイムを超えて

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  • サイズ A5判/ページ数 548p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784409530306
  • NDC分類 469.6
  • Cコード C3039

出版社内容情報

あらゆるレイシズムと闘うために、人文科学と自然科学の研究者が初めて協働した画期的成果。

内容説明

新たな共通語としての人種概念をめぐり、その歴史的検証と包括的理解に向けて人文科学と自然科学の研究者が初めて協働した画期的成果。圧倒的な欧米ヘゲモニーがもたらす狭隘な人種理解にたいし日本、アジア、アフリカから、地域を超えた強烈なオルタナティヴを呈示する。

目次

1 総論(人種概念の包括的理解に向けて)
2 「白色人種」「黒色人種」「黄色人種」(一九世紀ヨーロッパにおける人種と不平等―身体と歴史;北米における人種イデオロギー ほか)
3 近代日本における人種と人種主義(人種・民族・日本人―戦前日本の人類学と人種概念;「南島人」とは誰かのことか ほか)
4 植民地主義とその残影(インドにおけるカースト・人種・植民地主義―社会通念と西洋科学の相互作用;人種主義的アフリカ観の残影―「セム」「ハム」と「ニグロ」 ほか)
5 ヒトの多様性と同一性―自然人類学からみる「人種」(「人種」は生物学的に有効な概念ではない;人種よさらば ほか)

著者等紹介

竹沢泰子[タケザワヤスコ]
ワシントン大学大学院人類学科博士課程修了。Ph.D.京都大学人文科学研究科助教授。文化人類学。『日系アメリカ人のエスニシティ』(東京大学出版会、1994、渋沢賞)などの著作がある
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感想・レビュー

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Reina SAIJO

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日本ではいまだ人種的多様性に対して意識されることが少ないという実感があるが,これは日本語で読める貴重な論文集.特に,肌の色などの見た目に着目する人種概念が,日本では血統をもとに同様の分類がなされているという論点は説得的.また冒頭に収録されいる編者の総論では,日常レベルで漫然と使用される場合,自然科学的根拠をもつものと(偽装され)て使われる場合,個人のアイデンティティを構成する社会的性質として使われる場合を区別し,人種概念が包括的に捉えられていると思う.2016/07/23

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