出版社内容情報
山本一力[ヤマモトイチリキ]
内容説明
予期せぬ事態が心の奥底に潜んでいた思いを炙り出す。時代小説の名手が、不可思議な心のさまを描き切った、この上なく豊潤な作品集。
著者等紹介
山本一力[ヤマモトイチリキ]
1948年高知県生まれ。97年「蒼龍」でオール讀物新人賞、2002年『あかね空』で第126回直木賞、15年には第50回長谷川伸賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫 綺
116
読んだ本が2222冊目のキリ番・・・なのに。マイナス感想、ごめんなさい。私個人の意見としてはイマイチ!!大好きな山本一力さんには珍しい現代小説なのだが、読んでいてノレない。必要とは思えない文脈が多すぎて、ストーリーに入り込めなかった。残念!!2016/08/28
いつでも母さん
102
一力さんの現代もの短編4作。ちょっと帯は盛り過ぎだなぁ(汗)どれも私には、そこそこ感だった(辛口御免)『秒読み』と『内なる響き』が好み。香港にはそんな不思議な鍼がありそうで・・気になる・そして、一力さん、コーヒーはモカがお好きなのかしらん?何故か、妙にそこに喰いついてしまう私だった。2016/08/09
そうたそ
39
★★☆☆☆ 山本一力さん初の現代ものということで期待して読んだのだが期待はずれ。同じく時代小説書きながら最近現代ものも書いている乙川優三郎の作品は相当出来の良い、かつ上品な現代小説であったのだが、この作品は結局何が書きたかったのかよくわからない、という感想ばかりが残ってしまった。まず印象深いのが短文の羅列のような文章。そのようなあっさりとした文章がストーリーに合っていればいいのだが、このストーリーには合っていないと言わざるをえない。深い世界観の割に文章の軽さばかりが目立ってしまって残念しきり。2016/08/13
ミスターテリ―(飛雲)
35
久しぶりに、魅力のある大人の男を描いた作品を読んだ。それぞれに趣向が凝らされ、どの作品も長編小説を読み込んだような奥深さが、作者でしか描けない独自の世界観が見事であった。「晩秋の陰画」では、憧れていた叔父の本当の姿、自由に生きていたはずの男の寂しさがー「秒読み」では、不思議な力を手に入れる男の強さと弱さがー「冒険者たち」では、映画に惹かれ、別々に人生を過ごしてきた男たちが最後に手にするものとはー「内なる響き」では、音楽評論の世界で成功して、引き際を迎える男の潔さがーまさに男の臭いのする作品集であった。2021/08/29
ダミアン4号
32
初めてこの方の物語を読みました。父の書棚で著作を見た覚えが…と思って著者紹介欄を見ると「父と同郷の作家さんなんだ」と一人納得(笑)4つの短編から成る物語。“秒読み”と“冒険者たち”の2作が気に入りました。前者は「人の寿命」を知る事が出来る様になってしまった飛行機恐怖症の男性のお話…後味に星新一氏の短編の様な絶体絶命、絶望感(笑)を感じます。後者にはこれから訪れるであろう主人公の未来に希望を感じつつ…タイトルになったこの映画は見てみないと(笑)時折、顔を出すバイク話題…もしかするとバイク好きなのかな?(笑)2016/06/25